福井大学など4大学の教授らが絡み、論文の内容を著者と別の専門家がチェックする「査読」の過程で不適切なやりとりをしていた問題で、文部科学省は23日、「国民の科学への信頼を揺るがす」として、適正な査読のあり方について日本学術会議に審議を依頼すると発表した。 査読は、学術誌に投稿された論文の内容や学術的な意義を確認する重要な手続き。この問題では、本来自分でコメントを書くべき、千葉大、金沢大、浜松医大の査読者が、福井大の著者に文案を依頼。著者らは代筆してコメント案を提供していた。福井大の調査委員会などは、不適切な「査読操作」と認定した。 ただ、文科省や各大学には、同様の「やらせ査読」のような行為について明確な禁止規定はなかったという。査読の不適切事例や適正なあり方について学術会議に聞き、再発防止策として周知する考えだ。 また、科学技術振興機構(JST)は22日、査読操作に関わった、福井大の友田明美