「トヨタ自動車は正攻法で対応すべきではないか」──。国土交通省が違和感を覚えている。トヨタ自動車の認証不正の会見内容と、この会見後に一部で展開されている認証制度に対する批判についてだ。 同社は6つの不正を行っていたが、そのうちの3つは法規認証試験(以下、認証試験)が定める基準よりも厳しい基準を満たすように開発を行い、その試験データを認証申請に使った。これに対し、トヨタ自動車のカスタマーファースト推進部本部長の宮本眞志氏は「不正の意識がないと言えば言い過ぎだが、お客様に本当に良いクルマを届けたいという気持ちがまずある」「より厳しい条件でクルマの開発をしているという自負もある」などと説明した。 加えて、同社の豊田章男会長は認証制度の課題について問われて、「今、私が言うべきではないが」と断った上で、こう回答した。「やっぱり、日本の自動車メーカー、特にトヨタ自動車は世界中で販売しているため、日本で