ボタンひとつで好きな料理を作りたてで提供してくれるロボット。生体データを読み取ってその時の体にふさわしいレシピを提案してくれるデバイス。SFが描く未来の食生活は、今よりはるかに発展しているかもしれない。 しかし、現実には、今から30年もすれば、人口増加や環境資源不足によって、食料生産は限界を迎えるといわれている。現在の豊かな食生活は、決して当たり前のものではないのだ。 おいしいものを好きなだけ食べられる生活を続けるには、食料生産のあり方を今から変えていく必要がある。新しい食料生産の手段のひとつが、「細胞農業」だ。 「生命の最小単位」から食料をつくる細胞農業 農業が始まって以来、野菜を収穫するためには種から野菜を育て、肉を得るためには牛や豚を育てることで食料を得てきた。つまり、植物や動物の持つ"子孫を残す力"を利用して、食べ物となる個体を増やしてきたのだ。 しかし、植物や動物を育てるのにはさ
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