ようやくbiographyを書いてみようと思う。 1999年夏。 '97年頃からバイオリンの勝井祐二さん、ドラムのPOP鈴木君と一緒にバンド編成で演奏したり、2人だけで演奏したりを断続的に繰り返していたけれど、99年には4人編成のバンドとして殆どの活動を共にするようになった。ライブの度にバンドで演奏するお馴染みの曲が増えて未録音の新曲がアルバム分出来たので、新作アルバムを作りたいねと話していたところへこんな話が来た。 この頃のsakanaは時々海外から招聘された音楽家の公演の前座を務める機会があった。そしてその公演は大抵田中さんという人物が企画制作したものだった。田中さんは勝井さんと親しかった所為もあって時々sakanaに声をかけてくれた。大柄で髭面長髪、いつも黒い服を着て見るからに怪しげな貫禄を放つ人だった。自分より年下だと知った時はちょっとショックだったけど、貫禄のない僕はいつもヘコヘ