記録的な暑さとなっている中国では、猛暑と干ばつにより水位が低下した川で、およそ600年前に制作されたとみられる3体の仏像が現れ、話題になっています。 ロイター通信によりますと、仏像が見つかったのは、中国内陸部 重慶を流れる長江の岩礁で、通常は水の底に沈んでいる場所だということです。 水位の低下によって、横に並んだ3体の像が現れ、このうち真ん中の1体は、座っているように見えます。 ロイター通信は、中国の報道を引用する形で「およそ600年前に制作されたものだとみられる」と伝えています。 仏像を見に来た男性は「水位が元に戻ったらもう見られないと思うので、見に来ました。私たちの先祖が残してくれた文化財です」と話していました。
1921年モンゴル革命と「二つのモンゴル」の成立 我々が「モンゴル」と言うと、通常それはウランバートルを首都とするモンゴル国のことを指します。 しかし中華人民共和国の北部には「内モンゴル自治区」という自治区があります。 いわばモンゴルは二つに分割されている格好です。現在では目立った統一運動はないのですが、かつては統一を目指す動きがありました。 モンゴルは清朝の支配下にあった時、内モンゴルは中国の強い影響下におかれましたが、外モンゴルは間接統治の状態にありました。1921年外モンゴルで起きた革命によってモンゴル人民共和国が成立しますが、内モンゴルは中国側に据え置かれ、統一モンゴル国家を作る運動があったものの、太平洋戦争後に現在の「内モンゴル」と「外モンゴル」に分裂された形が定着しています。 1. 清朝によるモンゴル高原支配 かつて恐れられたモンゴルの強大な軍事力は17世紀から衰え始め、満洲民
数多くの思想家、著述家、研究者が戦争の原因をめぐって議論を交わしてきました。その中には価値ある学説もあれば、間違っていた学説もあります。それらを注意深く選別し、戦争の原因を探っているのがオーストラリアの歴史学者ジェフリー・ブレイニー(Geoffrey Blainey)の『戦争の原因(The Causes of War)』です。初版が1973年代に出版されているので、政治学の研究書としては少し古い部類に入るかもしれませんが、今でも研究上の価値を失わない古典的業績です。 日本語にも翻訳されていますが、1973年の初版を底本にした訳書しか出ていないようで、現在では絶版となり、入手は困難になっています。しかし、戦争の原因をめぐる誤解や混乱を丁寧に整理し、本質的に重要な原因を特定する上で重要な仕事をしています。この記事では1988年に出版された3版に基づいて、その内容の一部を紹介します。 Blain
玉音放送の2日後、ソ連が侵攻。男たちは故郷のために命をかけた――。ノンフィクション作家・早坂隆氏による「証言・ソ連を北海道から撃退せり」(「文藝春秋」2022年9月号)を一部転載します。 ◆◆◆ 第一線の交戦を知る「最後の証言者」 ロシアによるウクライナ侵攻を契機に、日本でも戦争について考える機会が増えている。「実際の戦場では何が起きているのか」「ロシア軍の実態とは?」といった疑問を感じている方は少なくないであろう。降伏に関する議論も過熱している。 こうした時こそ、歴史に教訓を求めるべきである。とりわけ日本は、対ロシア(ソ連)関係において、実は「良き教材」を有している。 それが日本の「国のかたち」を守った「占守(しゅむしゅ)島の戦い」である。この戦闘がなければ、日本はドイツや朝鮮半島のような分断国家になっていた可能性が高い。 だが、そんな重要な戦闘であったにもかかわらず、この史実はあまり知
二〇〇四年春、東京・神保町。ロンドンの古書バイヤー、タイタス・ボーダー(58)は、立ち寄った古書店でモノクロ写真の束に目を留めた。二〇×二五センチほどの大きさで、二人の刑事を中心とする犯罪捜査の場面が写っている。フィルム・ノワール(暗黒映画)のようだが、生々しい。店主は不在で、店員が「映画のスチル写真かもしれません」と言った。 翌日店に戻ったボーダーは百二十枚すべてを購入。フジフイルムの古い緑色の箱に入った写真がロンドンに届いた。「すべてのプリントに、言葉を超えたエネルギーがありました」。聞き込みから捜査会議、鑑識の様子まで撮っている。被写体に俳優らしさがなく、実際の捜査の場面だと確信した。木村伊兵衛や土門拳など日本の戦後の写真家の写真を長年扱ってきたボーダーだが、渡部雄吉(わたべゆうきち)の名は知らなかった。なぜ犯罪捜査の場面を撮れたのか、どのようにして撮ったのか。そんな疑問を残したまま
日本の郊外には「タダ同然の住宅地」が大量にある。そうした「限界分譲地」の取材を続けているブロガーの吉川祐介さんは「限界分譲地は戦後の土地開発ブームに乗じて作られた。居住ではなく投機が目的だったため、放棄された空き地が虫食い上に広がっている。限界分譲地に住むことは可能だが、自治会は機能せず、道路や公園は雑草で埋もれることもある」という――。 日本に点在する、忘れ去られた分譲地 戦後の日本は近年に至るまで、深刻な住宅問題を長く抱えてきた。 終戦直後は、空襲で家を失った人や復員兵や引き揚げ者の住宅の確保。人口増と高度成長がもたらした都市の過密と住宅不足、そして住環境の悪化という問題があった。 過熱する土地開発ブームによる地価の高騰などもあり、どの時代においても庶民は、激変する社会情勢の中で、ひとつのマイホームを確保するのが精いっぱいの状況だった。 地価高騰の時代と聞くと、1980年代末ごろのバブ
外交交渉では自国の譲歩を最小限にとどめ、相手国から最大限の譲歩を引き出すことで、有利な合意をまとめることが求められます。このような場面で、指導者はあえて国民に成果を約束し、自国が譲歩すれば、自分の評判を傷つける状況を創り出すことがあります。政治学の研究者は、これには戦略的な効果があると考えており、それを説明するために観衆費用(audience cost)という概念を使っています。 観衆費用とは、国内で観衆となる有権者が、対外政策の実行に失敗した指導者に課すであろう費用として定義することができます。一般に軍事力で劣勢な国は、優勢な国に対して服従しやすいという考え方もありますが、国際的危機では相手に軍事力を行使する決意が本当にあるのかどうか判然としない状況がほとんどです。1994年にジェイムズ・フィアロンの論文「国内政治の観衆費用と国際紛争のエスカレーション(Domestic politica
アメリカとソ連の冷戦で潜水艦が果たした役割については、まだ多くの謎が残されています。これは潜水艦の能力や活動について秘密にすべき事項が他の艦艇に比べて多いためです。特に長期にわたって潜航し続ける能力を持ち、核攻撃能力を備えた原子力潜水艦の運用の情報は特に厳格な保全の対象となります。 しかし、冷戦時代の情報が次第に公開されるにつれて、アメリカ海軍の潜水艦がどのような作戦を遂行していたのかについては、少しずつ明らかになってきています。『潜水艦諜報戦(Blind Man's Bluff)』もその成果の一つであり、当時の関係者の証言をもとにして、アメリカ海軍が潜水艦でソ連の情報をどのように収集していたのかを記述しています。 Sherry Sontag and Christopher Drew. 1998. Blind Man's Bluff: The Untold Story of America
巫俊(ふしゅん) @fushunia こんな研究があったなんて。 2022年1月5日の神戸大学の記事 「研究グループは、トンガ王国における現地調査において、15世紀に太平洋に落下した隕石によってこれまで知られていなかった津波が発生し、トンガ大国の時代が終焉をむかえたことを発表しました。」 research-er.jp/articles/view/… 巫俊(ふしゅん) @fushunia 最大30mの遡上高を持つ津波がトゥイ・トンガ島を襲って、王国は取り返しの付かないダメージを受けたとされ、14世紀には各地を統一していた強力なトゥイ・トンガ王国(中央太平洋の近隣の島々にもその勢力を拡大してたと伝承される)が、突然、対外的な影響力を失ったそうです。その理由が隕石だとは。 巫俊(ふしゅん) @fushunia 「現地の伝承のひとつに、「赤い波」によって多数の大きな岩が堆積したという神話が残されて
香港がイギリスの植民地だったことは一度もない――。香港の学校で使われる新しい教科書にはそう記述されると、現地メディアが報じた。 新たな教科書は、香港でイギリスは「植民地支配を実施しただけ」だと明記する。この区別は、香港をめぐって中国の主権が途切れたことはないとする、同国の主張を強調している。
朝日のこの記事に、 https://www.asahi.com/articles/DA3S15344730.html(あらゆる差別禁止、法律化求める動き 「包括法」欧州各国で制定進む) おきさやかさんがこうつぶやいているんですが、 https://twitter.com/okisayaka/status/1544266020172341248 欧州だけでなく韓国も導入してたような。日本は2000年代にアンチが騒いで頓挫した 歴史的事実を正確に言うと、右派のアンチ人権派が騒ぐより前に、本来なら人権擁護を主張すべきリベラル派が報道の自由を侵すと騒いで潰したんですよ。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-0347.html(人種差別撤廃条約と雇用労働関係) ・・・・実は、2002年に当時の小泉内閣から国会に提出された人権擁
ポランニーで、ダホメの輸出側の奴隷事情を見ました。 cruel.hatenablog.com それで奴隷に興味が出てフォーゲルの『十字架の時:アメリカ奴隷制の経済学』を読み始め、訳し始めてしまいました。まだ前半だけ。もちろん、フォーゲルはずいぶん長生きしたし、翻訳権は当分フリーにならないので、みなさんは読んではいけません。以下にあるけれど、見ないように。 フォーゲル&エンガーマン『十字架の時:アメリカ黒人奴隷制の経済学』(まだ前半だけ、pdf18MB) なぜか知らないが、目次のハイパーリンクがずれていて、きちんと当該の章にジャンプしなくなっている。もちろん、みなさんはご覧にならないでしょうから関係ないけれど。あと、Excelで作り直したグラフの相当分は、目分量で原著のグラフから数字を読み取って再現したものなので、完全に厳密ではありません。プラマイ3%くらいの誤差はあるはず。 著作権を遵守す
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