Close-Up Enterprise 日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。 バックナンバー一覧 損失隠しで屋台骨が揺れた会社の立て直しを託されて丸4年。2012年に就任した笹宏行社長の下で策定された20年度までの中期経営計画が4月から走りだした。(「週刊ダイヤモンド」編集部 村井令二) 「信頼を回復しつつあり、経営再建にめどを付けた」。3月30日、都内のホテルで開かれた中期経営計画発表の席上でオリンパスの笹宏行社長はそう宣言し、「第2次笹路線」ともいえる経営方針を説明した。 目を引くのは、主力の医療事業への一段の集中だ。2020年度の連結売上高目標1兆1000億円のうち、医療の売上比率は82%を占める。 損失隠しで有罪判決が確定した菊川剛元会長兼社長は在任中、カメラ、医療の2事業に次ぐ柱の事業を打ち