米国の債務上限引き上げ問題の解決がここへきてまた遠のいている観があります。 なぜなら下院共和党案に一部議員が拒絶反応を示しているからです。 でもアメリカの機関投資家は「問題はそこじゃない」という認識を持ちつつあります。 つまり仮に8月2日の期限までに債務上限が何らかの譲歩により無事引き上げられても米国は最上級の格付け、トリプルAを失うという観測が支配的になりつつあるのです。 その理由としては2つが指摘できます。 一番目の理由は現在残っているどの財政赤字削減策が採択された場合でも赤字の圧縮額は格付け機関が求めている「4兆ドル程度の圧縮が必要」という目標からは程遠いという点にあります。 安易な「意思決定の先延ばし案」だけしか選択肢が残っていない以上、折角、債務上限を今回引き上げることに成功しても、また暫くすると同じ議論をイチからやり直さなければいけないのです。 もうひとつの理由はもっと根源的な
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