ここ最近、サントリー・角ハイボールのリバイバルにみられるように、ウィスキーは古くて新しいお酒として世間に浸透しつつあるそうだ。ハイボールの躍進のお蔭で低迷していたウィスキー市場にも復活の兆しが見え、2011年にはハイボール缶の売り上げが前年比の157%になったという。 以前ワインテイスティングができるサブスクリプションサービス「Tasting Room by LOT18」を紹介したように、ワインのテイスティング・サブスクリプションサービスやアルコールのデリバリーサービスは多い。しかし、ウィスキーやブランデーなどをテイスティングできるECサイトは、ありそうでなかった。 そこで今回紹介するのが、スピリッツ専門のサブスクリプション型ECサイト「Flaviar」だ。同サイトでは、普段気軽に飲めない高級なお酒をテイスティングすることができる。 現在はEU圏内と米国(一部地域を除く)で展開しており、ユ
「シャッター商店街」という言葉が出てきて久しい。突然大手チェーンが地方に乗り込み、地場のスーパーマーケットや量販店、個人商店のビジネスを奪い取り廃業に追い込まれた光景をリアルに表現している。 一方で「地域密着」という言葉は、シャッター商店街を救ってくれそうなポジティブな言葉だ。地域密着型のビジネスは、商店街のシャッターをもう一度開ける存在になってくれるのでは、と皆が期待している。 今回紹介する米国の「Strolby」は、そんな地元のショップの商品がオンラインで購入できる地域密着のECサイトだ。現在はニューヨークのブルックリンとハドソンバレーのショップの商品を扱っている。 2015年に向けて地域を拡大する予定も進めており、これまでに約40万ドル(約4000万円)の資金調達にも成功。Time誌の「2014年注目のスタートアップ」に選ばれるなど注目度も高い。地元のショップの商品を手軽にオンライン
「クラシック」や「定番」とされるファッションの中には、お洒落とはあまり関係のないルーツをもつものも少なくない。 たとえば、リーバイス501のジーンズは、もともとは炭鉱でのきつい労働に耐えられるように作られた作業服だった。また、現在では世界中で愛用されているバーバリーのトレンチコートは、第1次世界大戦の塹壕(トレンチ)戦に対応できるように工夫された英国軍御用達のコートを起源としている。 2008年にブルックリンで誕生した「Outlier」は、リーバイス501やバーバリーのトレンチコートのように機能的で、しかもスタンダードとなり得るアパレル製品を世に送り出すことを理想としている。ちなみに英語の「outlier」には、「働く場所から離れて住んでいる人」「異常値(統計において他の値から大きく外れた値)」といった意味がある。 同サイトの共同創設者2人はいずれもアパレルのデザインや作り方について正式な
今、夏休みにどこに行こうかと計画中の方はいるだろうか? アウトドア好きの人であれば、キャンプ、海水浴、サーフィン、釣り、カヌーなど、さまざまな選択肢があって迷うかも知れない。 ところがアウトドアの中には、グッズを揃えるのに費用がかかるものが結構ある。毎年行くような人であればグッズを揃えておくことも不可能ではないが、メンテナンスや置き場所も必要だし、1度アウトドアを体験したいだけの人がグッズを取り揃えるのは面倒だ。今回はそうした問題を解決するサイト、「Outdoor Exchange」をご紹介しよう。 同サイトは、いろいろなアウトドアを楽しめるグッズを手ごろな値段でレンタルできるアウトドア用品のレンタルサービス。いつでも自分の欲しいグッズをレンタルできるので、高額だったり、保管しておく場所がないために扱えなかったアウトドア用品を手軽に使うことができる。 2014年1月に創業し本格的に始まった
先日、当ブログで取り上げた「Outliner」は、ニューヨークに暮らす男性2人が自転車通勤に適した服が見つからなかったことから、自分たちでその不足を解消しようと立ち上げたブランドだった。 2009年12月にバージニア州リッチッモンドで誕生した「Ledbury」も、もともとはアパレル業界とは無縁だった男性2人が共同で創設した紳士服のブランドである。こちらは「ロンドンでなら手に入る身体にフィットするワイシャツが米国ではなかなか手に入らない」という悩みが発端になっている。 米国が不況に突入し、失業者が増加している最中に売り出す商品として、高級ワイシャツは向かないのではないかと危惧する声もあったが、「ハイエンドな商品を中間価格で提供する」という戦略が功を奏し、創設以来、毎年200%の率で成長してきた。 リッチモンドに実店舗もオープンしたが、売上の95%はECサイトから発生している。リーマン・ショッ
旅行を計画するとき、つい、その場所でしか買えないものを買いたいと考えてしまう。家族や友人が国内外のどこかに旅行すると聞いた時に、「だったら、ついでにあれを買ってきて」と頼んだ経験を持つ人も多いだろう。 また、物価や関税などの関係から、日本で買うよりも海外で買った方が安くつくケースも多い。これは他国でも例外ではなく、より問題がシビアになることもある。たとえばバングラデシュでは、産業保護の目的もあって国内で生産された製品についてはかなり安く買えるが、海外製品は日本で購入するよりも割高になるそうだ。 またAmazonやeBayなどを利用するにも配送の範囲外になるケースが多いなど、海外製品を入手するハードルはかなり高いという。 今回ご紹介する「Backpack」は、自分の国ではAmazonやeBayを利用できなかった人々と、その商品を購入できる旅行者を結びつけることで、海外製品を手に入れやすくした
米国のeコマース界では、サブスクリプション(定期購入)サービスがブームを続けている。当ブログで過去に取り上げた事例だけでも、ファッションアイテムや嗜好品、コレクションアイテム、ホビー用品、教育用品、ペット用品などさまざまな分野の商品がこのビジネスモデルで提供されていて、枚挙しきれない。 サブスクリプションサービスの流行が続いているのは、顧客を一度獲得すると、その後、定期的に売上が発生するという点がECサイトの運営者にとって好ましいことも理由にある。 しかしこれだけ流行ると、単にサブスクリプションサービスというだけでは、もはや新鮮味はない。 また、商材によってはサブスクリプションの形で提供されていることが、かえって顧客が購入をためらう原因になることさえある。たとえば「1つ、2つなら欲しいが、それ以上届けられても使い切れない」といったアイテムの場合がそうだ。 いくら流行しているビジネスモデルで
技術分野で今、旬の話題と言えば、3Dプリンターだ。「ものづくりの地殻変動」「産業革命の再来」といった呼び声とともに、この新しいテクノロジーがもたらすさまざまな可能性に対しての期待が世界で高まっている。 米オバマ大統領は一般教書演説で3Dプリンターを米国の製造業復活の切り札と位置づけた。日本国内でも大手家電メーカーパナソニックが3Dプリンターを家電量産に活用しはじめている。 そこで今回はビジネスに3Dプリンターを活用したeコマース事例として、「Makies」をご紹介する。3Dプリンターを使って人形をカスタマイズ生産して、販売している英国のECサイトだ。 2012年には、ヨーロッパで最も優れたゲーム関連のスタートアップ企業に贈られる賞「Best Gaming or Social Games Startup」を受賞している。協力企業が見つからず、ひらめいた解決策 Makiesを立ち上げたのはAl
2000年6月にロンドンでスタートした「ASOS」は毎月1880万人(2012年10月のデータ)が訪れる英国最大級のファッション系ECサイトだ。ASOSオリジナル・ブランドのほかに、850をこえる他社ブランドの商品もあつかい、常時4万点以上の品揃えをほこる。 ロンドンに店舗をかまえる有名ブランドが減収で苦しんでいるときも、オンラインのみで事業を展開するASOSは、2004年の黒字転換以降、破竹の勢いで成長し、2011年度の売上は4億9500万ポンド(1ポンド=147円の換算で、約727億円)と報告されている。 以下では、英国のみならず、世界五大陸160カ国以上に商品を出荷し、世界市場の攻略を続けるASOSの12年の歴史を駆け足でたどり、成功のポイントとなった出来事をピックアップして紹介する。 2000年6月 ロンチ 米国の人気コメディ『フレンズ』が放映された後、「番組に登場した額縁はどこで
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く