『週刊ダイヤモンド』5月26日号の第1特集は「物流クライシス 送料ゼロが終わる日」です。ヤマトホールディングスが働き方改革に着手して1年。巧みな情報戦術で世間の同情を買い、改革は成功したかに見えた。だが、さらに高いノルマが課された現場は混乱に陥っています。内部資料と現場社員の証言から、その苛酷な労働実態が浮かび上がりました。 「怒鳴りますよ。絶対許しません」──。パワハラまがいの言葉で終わるメールの送り主は、ヤマトの集配拠点であるセンターを束ねるエリア支店長。宛先は管轄下にあるセンター数箇所である。 内容はこうだ。昨年に比べてセールスドライバーの時間当たりの配達個数が減っており、生産性が落ちている。生産性を上げるにはドライバーの稼働時間を制限する手段があるが、そうすると少人数で荷物を運ばなければならず、極端に業務量が増えてしまう。 それが嫌なら、もう一つの手段、外部業者に委託する荷物を減ら