50年、連続テレビ小説を見てきたが… 『ひよっこ』がいい。 NHK朝の連続テレビ小説である。 有村架純が主人公。彼女はいま、昭和40年を生きている。 これまでの連続テレビ小説とは少し違う。 彼女は何者でもなく、何も目指していない。 断然違うと言ってもいい。 何となく連続テレビ小説を見はじめて50年(自分で書いていてくらくらする)、録画するようになって30年(だいたい全話録画している)、これまで見てきた連続テレビ小説と、根本のところで違った作品だとおもう。 大雑把にいえば、これまでの連続テレビ小説は〝積み上げていくドラマ〟であったのに、今回の『ひよっこ』は〝失われたドラマ〟なのだ。 でも、哀しくはない。喪失の哀しみは描かれていない。そこがすごい。後半にかけて回復のドラマとなるかとおもうが、とにかくつねに喜びの物語になっている。 ひとことで言うなら、すばらしいドラマだ。 これまでのパターンとど
![50年間、朝ドラを見てきた私が断言したい「『ひよっこ』はスゴい」(堀井 憲一郎) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/709cbe47be2e52053375960f447c422dc3e3603f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F5%2F1%2F1200m%2Fimg_51a950eaf1e9e0f0f04df678a966c4f6104956.jpg)