◇震災で開催が危ぶまれた 東日本大震災の影響で岩手県・八幡平で開催予定だった全日本フィールドアーチェリー選手権が18~19日、京都・白梅スポーツクラブの特設コースで開かれた。競技人口が多くはないアーチェリーの中でも、森など自然の中で行うフィールド競技は五輪とは無縁で、練習会場や試合機会も限られる。「最悪の場合、中止も覚悟した」(宮崎利帳・全日本アーチェリー連盟理事長)という大会を訪ねた。【田原和宏】 宿泊施設が避難所となったため、岩手県での開催を断念したのが4月初旬。代替地を探し始めたが、競技特有の難しさがあった。自然の地形を生かしたコース作りが求められるフィールド競技は、標的ごとに距離や種類が異なり、撃ち上げ、撃ち下ろしなど特別な技術も必要だ。全日本レベルの大会ともなれば、コース攻略を巡る主催者側と選手との「知恵比べ」になり、準備には相当の期間を要するという。 白梅スポーツクラブには常設