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読み物に関するbookseller56のブックマーク (18)

  • 千駄ヶ谷・将棋会館の青春――今日もこの街で、勝者と敗者が生まれる | 文春オンライン

    寝静まる真夜中の街。 対局室の光は消えない。 死闘を終えたばかりの男が2人いる。 瀬川晶司、47歳。 今泉健司、44歳。 勝った者は安堵の囁きをもらしている。敗れた者は自嘲の笑みを浮かべている。両者とも髪は乱れ、ネクタイは緩んでいる。紅潮した顔は白熱の余韻を漂わせている。 2018年3月15日、東京・千駄ヶ谷、深夜零時。新しい日付を迎えても4階の対局室「飛燕」での感想戦は続いている。戦い終えた勝負を互いに振り返り、読み筋を語り合う儀式である。 第76期順位戦C級2組最終10回戦。瀬川五段対今泉四段戦は午前10時に始まり、昼休憩と夕休憩を挟んで夜戦に突入した。2人が何度も繰り返してきた一日のリズムだった。 激闘の果てに、瀬川は勝勢を手繰りよせた。正着を重ねれば勝利に辿り着ける戦況だったが、持ち時間を使い果たして一分以内に次の手を指さなくてはならない「一分将棋」の切迫に追われ、失着を指す。

    千駄ヶ谷・将棋会館の青春――今日もこの街で、勝者と敗者が生まれる | 文春オンライン
  • 青春18きっぷで日本縦断。最南端の鹿児島から稚内まで行ってみた | SPOT

    青春18きっぷを使い日を縦断した記事をお届け!今回の旅では、旅の記録にアプリ「駅メモ」を使用。実際に行った駅全てでチェックインし、使用した鉄道のルートや、所要時間、料金まで細かくレポートいたします。青春18切符で日縦断をする中でも、最短の「5日間」で達成したその記録をとくとご覧ください。(読了時間目安 : 30分) ※記事は『駅メモ! – ステーションメモリーズ!-』の提供でお送りいたします。 湿り気を帯びた生暖かい風が、海が近いことを教えてくれた。夜の闇、広がる大草原、その真ん中にまっすぐに伸びる道路を歩く。遠くの方からトラックのエンジン音が聞こえて、東の空は少しだけ明るくなっていた。 まるでこれから始まる暑い暑い夏の一日を予告しているかのような光、僕はそれをずっと眺めていた。 というわけで、ヒマワリに囲まれた朝5時の無人駅からこんにちは。 ここがどこかといいますと、鹿児島県は指宿

    青春18きっぷで日本縦断。最南端の鹿児島から稚内まで行ってみた | SPOT
  • 長いです。 ついさっき、イケダハヤトって人について書いた記事を読んでた..

    長いです。 ついさっき、イケダハヤトって人について書いた記事を読んでたんすけどね。 あ、俺も昔ちょっとブログやってたことある人なんですけど。 あれつくづく俺と対極にいる人なんだなあと思いました。 個人的な感情としては「そこまでしなきゃマネタイズできないとか向いてないからやめたほうがいいよ」としか思わないんですけども、同時にだれもが文章一で金とれるわけでもない、ということもよく知っています。 俺はかなり自覚的なアマチュアリズムの信奉者でした。書籍化とかまあそういう話もそこそこあったんですけども、一度の例外を除きすべて断ってます。まあ商業に乗っかることのめんどくささってのがいちばんでかいんですが、それ以上に俺には「自分の文章を換金する」気がかなり強固な意志としてなかった。ブログでもそれを鮮明にしていたはずです。 アマチュアリズムというとかっこよく聞こえるんですが、要は「無料なんだからなに書い

    長いです。 ついさっき、イケダハヤトって人について書いた記事を読んでた..
  • 音楽教育理数系編入論【前篇】

    『学校で教えてくれない音楽』(大友良英著・岩波新書)という書名はトリッキーである。著者が意図したわけではないだろうが、言葉の(日語とは限らない)曖昧さが潜んでいるのである。 おそらく著者は、これを「学校で教えてくれない(種類の)音楽」という意味でつけたのだろう。しかし僕はこのタイトルを、半ば意識的に誤解して読み始めたのだった。つまりこれは、「学校で教えてくれない音楽(というもの)」についてのなのではないかと。 音楽学校を除いて、日のいわゆる「普通の」学校、小中高等学校で、音楽を教えないことは、誰もがうすうす気がついていると思う。 確かに、僕が公立の小中学校に通っていた時にも、「音楽」と称する授業はあった。「音楽室」と称する部屋さえあった。そのへやには音楽に使うもの――ピアノとか、ほかの楽器とか、楽譜立てとか――があって、黒板には五線が引いてあり、壁には作曲家の肖像画が飾られていた。さ

  • 第35回 ソロクライマーの声|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン

    奥多摩の渓谷を一望する橋の上から多摩川を見下ろす。靄のかかった幻想的な風景を見つめたまま、山野井泰史は穏やかな笑顔を浮かべている。「すごく綺麗ですね。こうして見ると奥多摩も綺麗なんだなあ...」 欄干から身を乗り出してみる。足がすくむほどではないが、落ちたら死んでしまうだろうなという感覚の高度はある。「50メートルくらいですか?」と尋ねると、山野井は「いや、50はないですね。30ちょっとぐらいですか」と答えた。 ふと頭の中で計算をして、身震いがした。目の前にいる人は、私が今感じている高度の250倍もの標高にそびえる垂直の岩壁を登り続けて来たのだ。世界の果てで、酸素の薄い中を、氷点下の寒さに耐えながら、わずかな装備で、たった一人。 誰も挑んでこなかったようなクライミングを続けて「天国にいちばん近いクライマー」と呼ばれながら、なぜ山野井は生還し続けることが出来たのか。テーマは「死」。世界

    第35回 ソロクライマーの声|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
  • 第34回 羽生の一分、鳴り響く歌|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン

    あの時、羽生は何を見ていたのだろう。何を思っていたのだろう。 一分将棋の死線の上で。 秒読みの焦燥、確信した勝利、敗北の恐怖、恍惚、不安。 何も分からない。分からない。誰にも分からない。 午後10時29分、134手目。劣勢の豊島は△8二銀を着手する。終盤のセオリーをかなぐり捨てる執念の受けだ。揺らめき、くぐもっていた控室の熱は突然、大きな声になって発露された。 一分後、羽生の右手の指先は8二の地点へと伸び、豊島の銀を奪い上げる。9三にいた竜を切る驚愕の手順で踏み込んでいったのだ。 「うわああああ」 一目見て危険すぎる一手の出現に、検討陣は再び歓声とも悲鳴ともつかない声を上げた。 継ぎ盤を囲む棋士、報道陣、関係者の多くは口元を緩ませている。もちろん嘲笑ではない。苦笑でもない。ゾクゾクする高揚を得た時に人が見せる笑みだった。 まだ羽生の駒台には飛、銀2枚、香、歩5枚が乗っている

    第34回 羽生の一分、鳴り響く歌|いささか私的すぎる取材後記|みんなのミシマガジン
  • 日本が唯一のマスター・オブ・ワインを失ったわけ【追記あり】

    に住んでいる唯一のマスター・オブ・ワイン取得者だったネッド・グッドウィン氏が、最近日を去って故郷であるオーストラリアに帰りました。なぜ彼は日を去ったのか、香港誌への寄稿に思いの丈を綴っています(The Galapagos Problem | Prestige Hong Kong、同じものがジャンシス・ロビンソンのサイトでも公開されています、Why Japan has lost its MW)。 そこには日のワイン業界に対する閉塞感がにじみ出ています。日のワイン関係者は、これを重く受け止めるべきではないかと思います。僕のような素人が偉そうなことを言ってもうしわけありませんが、ワインは楽しむもの、それが一番大事なことだと思うのです。 しかし、せっかくの彼の文章も英語のままでは、日で知られないままであろうと思い、ネッド・グッドウィン氏の許可を得て翻訳することにしました。語学力不足に

    日本が唯一のマスター・オブ・ワインを失ったわけ【追記あり】
  • 朝日出版社第二編集部ブログ

    1.27.2014 岸 政彦 第2回 土偶と植木鉢 道ばたの街路樹の根元にアロエが生えていると、ああここにも「アーバンファーム」がある、と思う。 アーバンファームは私が適当に冗談半分でつくった概念で、ただ単に、街路樹の根元から盛大に生えているアロエ、街中の路地裏のちいさな公園の片隅に勝手に植えられたゴーヤ、小さな文化住宅や長屋の玄関先で、植木鉢を割るほど巨大化した金木犀など、都会の片隅でひっそりと繁茂する植木たちのことである。 だいたいは近所のおばちゃんやおばあちゃんが育てている。とくに公園や線路脇、街路樹の植え込みなどの公共の場所で勝手に植えられた芝桜や雪柳がきれいに咲いているのをみると、人というものは何かしら小さくてかわいらしいものを育てずにはいられないのだな、と思う。大阪だけではないと思うのだが、だがそれでも大阪には特に多いような気がする。ちょっとでも地面があったら、何かを植

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    bookseller56
    bookseller56 2014/01/28
    岸政彦「断片的なものの社会学」第2回
  • 「うちら」の世界 - 24時間残念営業

    2013-08-06 「うちら」の世界 最近は冷蔵庫に入ったりなんかくわえたりするのが流行りらしいです。 このへんのことについては、書こうと思ってうまくいかなくていくつか文章を放置してあったんだけど、今日、どこぞのまとめ見て不意にまとまったので書いてみる。 なおこのエントリは、来だったらもうちょい精密に考えなきゃいけないところを、自分の経験に引き寄せすぎて、ちょいとざっくりと処理しちまってるので、あんまり論としてはよいものではないです。 さて、件の炎上した人たちについては、バカに見える。現実問題としてアホだなあとは思うわけだが、俺自身の思想によって、バカであるという判断では終わらせられない。もしバカなのだとしたら、過去にも同様にバカはいたはずで、過去のバカと現在のバカはあまり変わらない、彼ら、彼女らだけが特異的にバカなのではない、と考えるわけだ。つまり、彼ら、あるいは彼女らが悪いというの

  • 星新一がコンピュータで甦る? 人工知能は芸術を創れるのか? (1/4)

    松原 仁(まつばらひとし) 人工知能研究者・工学博士。1986年東大工学系大学院情報工学専攻博士課程修了。同年通産省工業技術院電子技術総合研究所(現独立行政法人産業技術総合研究所)入所。2000年より公立はこだて未来大学教授。2050年までに人間のサッカーのチャンピオンチームに勝つロボットチームの実現を目指すロボカップの提唱者の一人。2010年情報処理学会50周年事業で将棋の清水市代女流王将に挑戦して勝利した「あから2010」開発チームの責任者。2012年より社団法人人工知能学会副会長。 9月7日、なんとも夢のある記事がネット上を賑わした。人工知能を搭載したコンピュータに星新一さんが得意としたショートショートの小説を書かせ、ペンネームで応募し、あわよくば入選させようというのである。プロジェクト名は「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」。この計画を発表したのは、公立はこだて未来大学の

    星新一がコンピュータで甦る? 人工知能は芸術を創れるのか? (1/4)
  • 担当編集者が語る<br />ノーベル賞受賞 山中伸弥教授の素顔 『「大発見」の思考法』 (山中伸弥・著 益川敏英・著) /『生命の未来を変えた男 山中伸弥・iPS細胞革命』 (NHKスペシャル取材班・編著) | 書評 - 文藝春秋BOOKS

    2012.10.19 書評 担当編集者が語る ノーベル賞受賞 山中伸弥教授の素顔 文: 池延 朋子 (ノンフィクション局編集者) 『「大発見」の思考法』 (山中伸弥・著 益川敏英・著) /『生命の未来を変えた男 山中伸弥・iPS細胞革命』 (NHKスペシャル取材班・編著) 10月8日、50歳の若さでノーベル医学生理学賞を受賞した京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥さん。もっとiPS細胞や山中さんについて知りたい人にお薦めなのが『「大発見」の思考法』(文春新書)です。このはノーベル物理学賞受賞者の益川敏英先生との共著。日が誇る知性による「世紀のノーベル賞対談」です。 そう聞くとなんだか難しそうですが、読者の方々からは「文句なしの面白さ」「読むだけで脳が興奮する!」との声が続々届いています。TVで見る顔とは違う、リラックスした普段のお茶目な山中さんが見られます。対談当日も、超多忙の身にもか

    担当編集者が語る<br />ノーベル賞受賞 山中伸弥教授の素顔 『「大発見」の思考法』 (山中伸弥・著 益川敏英・著) /『生命の未来を変えた男 山中伸弥・iPS細胞革命』 (NHKスペシャル取材班・編著) | 書評 - 文藝春秋BOOKS
  • 第22回 コラム道座談会 コラム道の読み方(後編)|本のこぼれ話|平日開店ミシマガジン

  • 第21回 コラム道座談会 コラム道の読み方(前編)|本のこぼれ話|平日開店ミシマガジン

  • インタビュー:本の時間対談:池澤夏樹×堀江敏幸- 毎日jp(毎日新聞)

    ★Monthly Book Time Special Talk ◇対談書評を通して互いに耳を傾け 毎日新聞に二十年にわたって続いている書評欄「今週の棚」が丸谷才一さんと池澤夏樹さんの編集により全三冊の書評として上梓されることになった。第一巻は『愉快なと立派な 毎日新聞「今週の棚」20年名作選 1992〜1997』。 それに先立って堀江敏幸さんは各紙誌で執筆してきた書評を約十年分収録した『振り子で言葉を探るように』を出版した。を愛してやまない池澤さんと堀江さんが考える、読むこと、書くこと、そして評することとは? 構成=小林悟

  • 小田嶋隆さん×木村俊介さんトークイベント(前編)|特集|平日開店ミシマガジン

    去る6月3日、三省堂書店神保町店で『小田嶋隆のコラム道』の発刊を記念して、コラムニストの小田嶋隆さんとインタビュアーの木村俊介さんのトークイベントが行われました。 コラムは、道であって、到達点ではない。 だから、コラムを制作する者は、方法でなく、態度を身につけなければならない。 コラムが運んでいるのは、「事実」や「研究成果」や「メッセージ」のような、「積荷」ではない。わたくしどもは、船そのものを運んでいる。つまるところ、コラムニストとは、積荷を運ぶために海を渡るのではなく、航海それ自体のために帆をあげる人間たちを指す言葉なのだ。 (『小田嶋隆のコラム道』はじめにより) コラムニストとインタビュアー。ともに「書く」ことを生業にされながらも、少し立ち位置が違うお二方。「書く」ことを通して生き様が見えてくる。流れるようなトークに、時間はあっという間に過ぎていきました。 (文・松井真平) 電話

  • 本の記事 : 〈思潮 あれから1年〉生活の糧、原発と同じ | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    静寂に包まれた只見ダムに立つ開沼博さん。小雪の向こう、遠く上流側に田子倉ダムも見えた(右奥)=2月29日、福島県只見町 ■『「フクシマ」論』著者・開沼博さんと福島・只見川ダム群へ 福島第一原発は、福島の人々のためではなく東京圏の電力需要のためにあった。首都圏の繁栄。それを支えてきた福島県の電源が他にもある。只見川水系のダム群だ。『「フクシマ」論』の著者で社会学者の開沼博さんと“もう一つの福島”を訪ねた。 舞う雪が視界を奪う。カーブを抜けると、白一色の天空に黒い横線が現れた。 田子倉ダムだ。 幅462メートル、高さ145メートルの巨大なコンクリート壁が、地上の人間を見下ろす。「神々しさのようなものを感じますね」と開沼さんが言った。「原子炉を見たときと同じ感覚です」 福島県只見町の田子倉ダムは、只見川に並ぶダム群の一つだ。関東と東北に電気を送る。総出力39万キロワット。水力発電所(一般)では国

    本の記事 : 〈思潮 あれから1年〉生活の糧、原発と同じ | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 2)ソマリ人は傲慢で、いい加減で、約束を守らず、荒っぽい - 謎の独立国家ソマリランド」高野秀行|WEB本の雑誌

    「謎の独立国家ソマリランド」は書籍になりました。 「アフリカの角」の全貌を描いた世界衝撃の刮目大作『謎の独立国家ソマリランド』高野秀行著(の雑誌社刊)2月18日搬入! →詳細・ご購入はこちらから 2009年6月中旬。 日を出て6日目の朝、私は白の中古カローラの助手席に座り、ガタガタ道を揺られていた。エチオピアの東部にあるハラルを出発し、ソマリランドへの国境へ向かっているところだった。早朝のひんやりとした空気がまだ風の中にときどき感じられた。 この辺は標高1500メートルくらいの高地だが、真っ平らなサバンナが続いている。かなり乾燥しているし、自然保護区でもないわりに動物が多い。グレイハウンドのようにほっそりしたジャッカル、バブーン(ヒヒ)の群れ、ラクダやヤギ、牛といった家畜などが入れ替わり立ち替わり視界に現れ、コンドルのような鋭い嘴をした猛禽、樹上に果実のような巣をぶら下げる黄色い鳥、見

  • プロローグ 地上に実在する「ラピュタ」へ - 謎の独立国家ソマリランド」高野秀行|WEB本の雑誌

    「謎の独立国家ソマリランド」は書籍になりました。 「アフリカの角」の全貌を描いた世界衝撃の刮目大作『謎の独立国家ソマリランド』高野秀行著(の雑誌社刊)2月18日搬入! →詳細・ご購入はこちらから 宮崎駿監督のアニメ「天空の城・ラピュタ」というアニメをご存じだろうか。 空にラピュタという幻の国が浮かんでいる。ほとんどの人はその存在を知らないし、そこへ行くこともできないのだが、主人公の少年はたまたまラピュタの王族の血を引く少女と出会い、その不思議な国へ行くという話だ。 もちろん、単なるファンタジーだが(これ自体、『ガリバー旅行記』にヒントを得たものだ)、現実にラピュタと似たような国がある。 ソマリランド共和国。場所は、アフリカ東北部のソマリア共和国内。 ソマリアは報道で知られるように、内戦というより無政府状態が続き、「崩壊国家」という奇妙な名称で呼ばれている。 国内は無数の武装勢力に埋め尽く

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