2011年度予算関連法案の中核である特例公債法案が22日、社民、公明両党の反対方針で成立が絶望的となり、菅政権はがけっぷちに追い込まれた。 「せっかく景気が上向いている中で(予算の)執行が遅れることは好ましくない。衆参(両院)の議論で説明し、理解を得たい」 菅首相は22日、首相官邸で記者団にこう述べ、11年度予算と関連法案の早期成立への協力を野党に訴えた。 だが、社民、公明両党は政権との対決に軸足を移した。「これでバルブが閉められた。あとは首相が辞めるか、衆院を解散するかのどちらかだ」。公明党幹部は同日、周囲にこう述べた。 難局打開に向けた首相の選択肢は限られている。 民主党内では、退陣か衆院解散と引き換えに関連法案に対する野党の協力を探る動きもあったが、公明党の山口代表は22日の記者会見で「菅さんの退陣を関連法案に賛成する条件にする考えを持っていない」と述べ、その可能性をばっさり切り捨て