国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)が常設展示している沖縄戦の「集団自決」について、同館は旧日本軍の関与があったことを説明文から削除したことを見直し、9月にも軍関与の記述を復活させる方針を固めた。館内外の学識経験者20人のリニューアル委員会が7月中に大筋合意したという。 同館は今年3月、常設展示室「現代」に「集団自決」のパネルコーナーを設置。説明文の原案では軍の関与に触れていたが、「慎重にした方がいい」など多様な意見を背景に「集団自決に追い込まれた人びともいた」との表現になった。 同館は当時、「展示から生まれる議論を通じて、さらに調査研究を進めたい」との姿勢で、展示された説明文には沖縄県の市民団体から多数の抗議が寄せられた。3月から4回、同館のリニューアル委員会で沖縄戦に巻き込まれた人々の証言集を精査するなどの作業を重ねた。その結果、7月18日の委員会で軍の関与は明らかとし、早ければ9月