【ワシントン=尾形聡彦、ニューヨーク=丸石伸一】米下院の監督・政府改革委員会のタウンズ委員長(民主)は26日、トヨタ自動車が、同社の車の横転事故などを巡る被害者との訴訟で、裁判所から提出命令を受けた重要資料を意図的に隠していた疑いがあると発表した。委員長は26日付で北米トヨタの稲葉良ミ(よしみ=ミは目へんに見)社長に書簡を送り、この問題について3月12日までに回答するよう求めた。 委員長の声明や稲葉社長にあてた書簡によると、2003〜07年にトヨタの顧問弁護士を務めたビラー氏が同委員会に提出した書類は、「(同社が)米国法を組織的に無視していたことを示唆している」という。 同委によると、トヨタは、裁判で求められた重要な電子書類を意図的に出さず、ビラー氏はその問題をトヨタの上司に指摘していたという。トヨタ内部では、車の設計上の問題やその対策を蓄積したデータベースをもとに、「知識の本」という