2008年07月25日00:00 カテゴリ書評/画評/品評Culture この手があったか! - 書評 - 日本という方法 ああ、やっとこの本を紹介できる。 日本という方法 松岡正剛 初出2008.07.17; 「課題図書」につき暫く更新 本当はすぐにでも紹介したかったのだけど、この「方法」に対する私の理解が正しかったのか、「検算」してからそうしたかったのだ。そして今日、著者本人に検算していただく機会を得た。「間違い」ではなかったという確証以上のものを得る事が出来た。 日本を知りたかったら、まずこれを読め! だけど、「100冊読むよりこの1冊」なんてことは言わない。 それは、日本という方法ではないのだから。 本書「日本という方法」は、私がこれまで読んだ日本論の中で、心身ともに最も腑に落ちた一冊。The Bestである。そしてこの本を読んだ事で、読書欲がますます高まった。なぜ数多の良著のよう
本書のタイトルは、もちろんハンチントンの『文明の衝突』へのアンチテーゼである。もともとハンチントンの議論は、フランシス・フクヤマ的な「冷戦が終わり、自由と民主主義で世界は統一される」といった楽観論への批判だったわけだが、本書はハンチントンをさらに裏返して楽観論を主張する。 といってもそれは、フクヤマのようにお気楽な西欧文明礼賛ではない。かつて世界の人口爆発は指数関数的に加速すると予想されたが、そういうことは起こらなかった。最近の人口予測では、ますます増加率が低くなっている。この原因としてもっとも有意な説明変数は女性の識字率である、と著者はいう。経済発展によって女性の教育水準が上がると、避妊を禁じる宗教的なタブーの拘束力が弱まり、産児制限が進む。こうした人口の抑制によって一人当たり所得も上がって社会が豊かになり、知的・経済的な近代化が始まるのだ。 その結果、大多数が文盲で宗教的権威の影響
エラー内容 以下のいずれかの理由により、該当するコンテンツを表示することができませんでした。 コンテンツの公開が終了した。コンテンツが削除された。 指定したURLが間違っている。その他、やむをえない事情があった。 ご不便をお掛けして申し訳ございません。 何卒よろしくお願いいたします。 イザ! イザ!トップへ戻る
2008年05月13日15:00 カテゴリ書評/画評/品評SciTech 疑う者を信じよ - 書評 - 疑似科学入門 今まで読んだ中で、最も納得がいった対疑似科学本。 疑似科学入門 池内了 P. 177 他方、科学と縁を切って暮らせなくなった現代において、科学を盲信する人、科学に反対する人、科学に批判的な人、科学を疑う人、科学の裏をかこうとする人、科学のみに忠実であろうとする人などと、科学に対する反応も実にさまざまである。現代人は、好むと好まざるとにかかわらず、科学に対して何らかの態度表明が迫られていると言える こういう時代にあって、迷った時にすぐに取り出せるよう手元においておきたい一冊だ。 本書「疑似科学入門」は、「疑似科学に入門」するための本ではもちろんない。疑似科学の門がどのような姿をしていて、そしてそこに入らないようにするにはどうしたらよいかを解いた本である。 目次 - 岩波新書
神はなぜいるのか? (叢書コムニス 6) 作者: パスカルボイヤー,Pascal Boyer,鈴木光太郎,中村潔出版社/メーカー: NTT出版発売日: 2008/03メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 185回この商品を含むブログ (17件) を見る 本書は文化人類学者パスカル・ボイヤー*1によるもので,宗教の様々な活動を認知科学,進化心理学的に解説して見せたものである.原題は「Religion Explained」*2.「説明された宗教」ということで,本書は邦題のように「神」が「存在する」理由を説明しているわけではない. 本書の出版は2001年で,デネット,ドーキンスの一連の宗教に関する著書の先駆けとなっていて,これらの本でも好意的に引用されている.私としても機会あれば読みたいと思っていたので訳出されて大変ありがたかった. さて,本書の内容であるが,基本の説明軸は,様々な宗教現象
この項目では、「人間」の概念や概説について説明しています。その他の用法については「人間 (曖昧さ回避)」、「人」、「人類」をご覧ください。 人間(にんげん、(英: human[1])とは、以下の概念を指す。 人の住むところ。世の中[2]。世間。人が生きている人と人の関係の世界。またそうした人間社会の中で脆くはかないさまを概念的に表す。仏教用語。 上記から転じて、社会性または人としての人格を中心に捉えたありかたや関係性。また、その全体[2]。 ひとがら[3]。「人物」[2]。人間性。 関係性を重視して「人‐間(あいだ)」という名称があてられたとされている。旧約聖書の『創世記』において、人間はすべて神にかたどってつくられた(「神の似姿」)、とされ、身分や性別に関係なく、人間であれば誰であっても神性を宿している、とされた。アリストテレスは著書『政治学』において、人間とは、自分自身の自然本性の誠意
キリスト教において最大のテーマとなっている愛と言えば、まずなによりもアガペーである。 そのアガペーとはいかなるものなのか、その特質を説明するにあたって、キリスト教関連の書物や西欧文化圏の書物では、あえて4種類の感情(すでに古代ギリシア時代から考えられていた4種類の"愛"、いずれもギリシア語表現。)について説明している[6]ことが多い。それらは以下のとおり。 「ストルゲー」 στοργή storgē キリスト教では家族愛。(古代ギリシアでは風、火、水、土を結合させる愛、であった。) 「エロス」 έρως érōs キリスト教では性愛。(古代ギリシアでは自己を充実させる愛、であった。) 「フィーリア」 φιλία philía キリスト教では隣人愛。友愛。(古代ギリシアでは友人の友人に対する愛。[注釈 1]) 「アガペー」 αγάπη agápē キリスト教では真の愛。(古代ギリシアではある
二分心(にぶんしん、英: Bicameral Mind)は、ジュリアン・ジェインズによる人間の心の仮説である。1976年の著作『神々の沈黙-意識の誕生と文明の興亡』[1](英: The Origin of Consciousness in the Breakdown of the Bicameral Mind[2])により提唱された古代人の意識についての仮説である。 ジュリアン・ジェインズは、人の意識の起源の研究を進めるにつれ、意識は言葉に深く根ざしているため、人が言語能力を持たない段階では意識はなかったことに気づいた。さらに、言語を会得した後の段階の考察を、西洋古典学・神話学・考古学・心理学を駆使して進め、意識の起原は意外に新しく、今から約3000年前に生成したと結論するに至った。それ以前の人間は、意識の代わりに二分心を持つことにより、社会生活を成り立たせていたという。 ジェインズは、古
科学とニセ科学の根拠 ASCII.jp トレンド: 信じるな疑え! 「ニセ科学」批判の菊池教授に聞く はてなブクマを見ると、読者の反応は「菊池教授けっこう男前議論」だったりした。ある意味ポイントついている。 やはり、真実の信頼性は「属人的」なモノなのです。で、ある以上、やはりニセ科学対策ってのはツライよなあ。 科学の根拠付けと、ニセ科学の根拠付け そもそも、「物理世界は合理的なルールで運営されている」という科学の基本原則は、合理的に導かれてきたものじゃあなくて、宗教的に納得されるものだというのは、良く指摘される。 人々が科学に納得している根拠付けには幾つかある: 1・尊敬できる偉い人が科学を信じている(属人的納得) 2・説明を聞いて、考えて、腑に落ちた(aha体験的納得) 3・科学に基づいた工学が利益を生む(利害的納得) 4・みんなが信じているから多分正しい(慣習的納得) 一般的に
やがて、インターネットの「論客」たちも、いいかげん問題の深奥にあるのが「子供の保護」ではなくて、「宗教的道徳の布衍」だという認識に達するだろう。 そして、日本ユニセフ協会とがっちり手を組んだ嬌風会だけでなく、背後に控えたキリスト教組織の力の大きさと、その方針を無条件に受け入れる日本の議員やジャーナリストたちのお気楽さに愕然とするだろう。 もしあなたが、これから日本で始まる終わりのない表現の統制に順応できない、私のような人間なら、慰めとして次のことを覚えていて欲しい。海外のキリスト教組織は、日本の漫画やアニメやゲームを心底恐れていたのだ。成人向けと非成人向けとを問わず、作品のインモラル性、破壊性、タブーを意識せずふみこえる過激さが、それぞれの国で読者や視聴者に認められたとき、既成の道徳的権威がガタガタに瓦解する恐れを、宗教組織はよく認識していた。 「日本コンテンツ」潰しというのは、経済の得失
⇒はてなブックマーク - らばQ : 「神はいない?」偉人たちの無神論的な50の格言 atheismというのは、訳語として無神論でもいいにはいいのだろうけど。 ⇒atheism - definition of atheism by the Free Online Dictionary, Thesaurus and Encyclopedia. a・the・ism (th-zm) n. 1. a. Disbelief in or denial of the existence of God or gods. b. The doctrine that there is no God or gods. 2. Godlessness; immorality. 日本人的な、「神も仏もないなあ」感とは違って、もうちょっと積極的にというか、敵対に宗教や神の存在の否定にかかるものだし、この意味での神というの
「神はいない?」偉人たちの無神論的な50の格言 日本では無宗教の感覚が強い人が多いと思いますが、逆に普段あまり宗教や神を意識しないので、無神論についてもあまり深く考えたりしないのではないでしょうか。 正しいかどうかや支持するかどうかはともかく、宗教色の濃い文化で、なおかつ無神論的主張をするに至った偉人たちの格言には、それなりの理由や意味があります。 そんな「偉人たちの無神論的な50の格言」の紹介です。 ジョージ・カーリン(George Carlin) 1.「宗教は常にありえない物語を説いている。考えてもみてくれ。見えもしない奴…が空に住み、そいつが毎日毎分の全てをお見通しで、さらにその見えない奴が、10個のしてはいけないことを並べている。そしてしちゃいけないことをしたときには特別な場所へ追いやられ、そこには永遠に続く火や煙や拷問や激痛が用意されている。そこでこの世の終りまで焼かれ、叫び、苦
これらの用語や概念がどのような経緯で用いられ、指す内容がどのように変化してきたかについて、これまで現代人の哲学的知識とは異なることが起きてきた。そこで順を追って解説する。 アリストテレスの段階 アリストテレスは希: ὑποκείμενον 英語表記:Hypokeimenon ヒュポケイメノン、という用語を用いていた。ヒュポケイメノンは、ヒュポ+ケイメノン =下に + 置かれたもの、という意味の語である[1]。また、アリストテレスはantikeimemonという言葉も用いていた[1]。これは「向こうがわに置かれたもの」という意味である。antikeimenonは『形而上学』においては、複数形で登場し、「たがいに対立しあうもの」という意味で用いられ[1]、Περὶ Ψυχῆς 『ペリ・プシュケース』では単数形で登場し、「思考や感覚の働きに対置されるもの」という意味に使われた[1]。ただし、アリ
この記事には独自研究が含まれているおそれがあります。 問題箇所を検証し出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2017年5月) 存在(そんざい、英語 being, existence, ドイツ語 Sein)とは、 あること[1]。あるいは、いること[1]。また、そのある(いる)何か[1]。事物、物体、事柄、物質として有るという概念及びそのもの。「歴史に存在する人物」「神の存在」のように用いる[1]。 (哲学) 他の何かに依存することなく、それ自体としてあるもの[2]。 ものの本質[2]。 (人間にとって)まず現実(リアリティ)としてあるもの。実存[2]。 《現象》として人の意識に映じているものや人が経験している内容[2]。 「存在」は古代ギリシャ語ではeon や ousia ウーシア、ラテン語ではesse エッセ、ドイツ語では大文字で始まるSein ザ
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