名古屋外国語大(愛知県日進市)現代国際学部国際ビジネス学科長の井戸一元(かずもと)教授(58)が論文を盗用していた問題で、同大は29日、盗用を認定し、井戸教授を停職6か月の懲戒処分にしたと発表した。井戸教授からは31日付で退職願が提出され、受理された。 発表によると、井戸教授が2012年3月に発表した論文「日本の財務報告と会計規制をめぐる課題と解決策」の35ページ中、16ページが高知工科大の村瀬儀祐(ぎすけ)教授(69)が11年7月に発表した論文の盗用だった。末尾の注54か所中41か所も同一だった。 名古屋外国語大の亀山郁夫学長は「研究業績に対する過度の焦りが倫理の喪失を招いた。再発を防止すべく全学的な指導体制を整え、倫理意識の徹底、規律順守、論文投稿手続きの見直し等の方策を講じる」などとコメントした。