ドットインストール代表のライフハックブログ
第25回 ユーザは使いよう 2008年7月22日 ITデザイン コメント: トラックバック (0) (これまでの増井俊之の「界面潮流」はこちら) 近年のユーザインタフェース開発では「ユーザ中心設計」(User-centered Design)を行なうことが常識になっています。システム設計者の思い込みにもとづいて作られたシステムがユーザにとって使いやすいものになる可能性は低いですが、設計の初期段階からユーザの欲求についてよく検討し、設計の途中段階においても実際にそれが使いやすいかどうかテストを行ないつつ開発を行えば、本当にユーザにとって使いやすいシステムを開発することが可能になります。 ユーザビリティの専門家のJakob Nielsenは以下のような5個の要素を使いやすさの目標としてあげています。 1. 学習しやすさ (Learnability) 2. 効率 (Efficiency) 3.
「デザインに凝ったウェブサイトほど予約率は低かった」,星野リゾート社長が講演という記事より。 「我々はついつい旅館やホテルのウェブサイトを格好良くしよう、きれいにしようと思ってしまうが、それが必ずしも予約率向上にはつながっていなかった」 星野リゾート社長が「収益向上を狙うネット・マーケティング戦略 『科学的仕組み作り』で顧客数を拡大」という講演で語ったそうです。 曰く、 よく調べると、施設によってウェブサイトのアクセス数や、予約に至る率にかなりばらつきがあることが分かってきた。ここも科学的にやらなければならないと思った。 科学的というのは、きちんとアクセス解析するなどして検証しましょう、ということのようですね。ベーシックですけど、欠かせません。 さらにビービットの協力を得て、アイトラッキングに出会ったそうです。 「利用者は、『ゆったりリラックス』などの文字情報はあまり見ておらず、画像を目で
運営しているサービスを利用してくださっている方から お問い合わせのメールをいただくと、 たまにハッとさせられることがある。 その中から衝撃的だったのをひとつ。 そのサービスはログイン時に メールアドレスとパスワードを入力してもらうやつなんだけど、 それについてこういうお問い合わせが。 メールアドレスを2つ登録したいのですが メールアドレスによってユーザーを識別しているので メールアドレスを2つ登録しちゃったら それぞれが別ユーザーになっちゃいます。 もちろん1ユーザーに2つのメールアドレスを割り当てるよう システムを修正することも可能ではありますが いったい何のために2つ登録したいのか聞いてみると 会社のアドレスで登録してるんですが、家でも使いたいので なるほど! メールアドレスというのはもともと識別子の集合に過ぎないし ウェブサービスのログインに使う場合にはもう 単なるユニーク文字列でし
不動産情報サイトや転職情報サイトなど、多くの情報を掲載しているサイトでは、ユーザが複数の条件を指定して検索する、という機能が非常に重要になっています。 そのサイトで紹介している各情報の属性は、 個人、法人のいずれも募集している 個人だけ募集している 法人だけ募集している の三通りがあります。 それを反映して、サイトでの検索条件指定画面では、次のような項目となっています。 さて、この検索機能をユーザの視点から見てみましょう。 この情報検索サイトのターゲットユーザは、大きく個人ユーザか法人ユーザのどちらかです。 例えば個人ユーザであれば、「個人を募集している情報を見たい」というニーズを持っているわけです。 それでは、個人ユーザが上記のプルダウンを見たときには、何を選べばいいのでしょうか? 「個人・法人」? それとも「個人」? 弊社で実施したユーザ行動観察調査では、ユーザが「自分は個人だから」と
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野村総合研究所 技術調査室 田中 達雄 2009/7/1 ユーザーインターフェイス技術、分析・管理系技術、開発手法の3つの融合が実現する、新しい潮流を解説する モノがあふれる時代、多くの商品やサービスがコモディティ化し、その機能や性能だけでは差別化が困難になっている。そんな中、顧客の感情面に訴求する「顧客経験価値(Customer Experience)」というアプローチが北米中心に注目を浴びている。 米国大手調査会社が2007年夏に発表したレポートによると、調査対象となった北米銀行約200社の半数以上がChief Customer Experience Officer(CCEO)を設置し、顧客経験価値に対して組織的に取り組み始めたと発表している。金融業界の商品やサービスは特にコモディティ化しやすく、顧客経験価値に対する期待や注目の高さをうかがわせるものだ。 顧客経験価値をもう少し具体的に
今年の春に「Webゼミを見てくれ。」と言われて、腰掛程度のつもりで引き受けたのですが。そこでビックリしたのが・・・。学生達が皆「ユーザの為に」「ユーザのことを考えて」しか言わないことと、作ったWebが全てステロタイプのつまらないものであったことです。許せ学生達、今の君たちはもう違うからね。 誰にそう習ったのかは知らないが、ユーザの事を言う割には「ユーザのニーズ探索」の手法をまるで知らないのです。ただ自分でユーザを大切に思っているだけ。それってユーザじゃなくて自分だって。(笑) HCD(人間中心設計)プロセスの中には、上図のように各プロセス毎に様々なユーザ調査やユーザ評価の手法があります。なぜこうまでしつこくユーザを調べるのでしょうか? その答えは簡単、とことん自分の作りたいものを作る時に人間はユーザのことは考えないし、ユーザに聞いたところで新しいアイディアを教えてくれる訳でもありません。
笑顔を創りたいWeb屋の日常 Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWedディレクターのブログ。情報デザインやWebの勉強をしています。 広告が出ないように記事を書いていますw いや、出る度か・・・・。 学生のインターンシップの一環で、自治体や公的機関とプロジェクトを進めることが多いです。 これぞまさしく職業柄、という感じですね。 市役所の人だったり、市や県の管轄で運営している市場や施設の人と話をする機会が多いのですが(それは現場にいたときから、ですね)、必ずと言ってよいほど出てくる言葉があります。 「市政をPRしたいんです」 「市政」の部分は組織によって違いますけどね。 市場だったり、スポーツ施設だったり、市役所そのものだったり、特定のエリアだったり。 きっと、日夜一生懸命、市民のために働いていただいたり、日々の生活を支えるためにサービスをしていたりす
笑顔を創りたいWeb屋の日常 Web業界からひょんなことで専門学校の先生に。そしてまたWeb現場に戻ったWedディレクターのブログ。情報デザインやWebの勉強をしています。 僕は今、自社サイトのリニューアルを受け持ってます。 っても、コンサルというほどのものはできてないんですけどね。自社サイトにそんなにコストはかけられないので。なので、問題解決ツールとしてのコンテンツも不十分だし、構造もダメダメなんですが手をつけてません。やったのは簡単な構造の修正、ラベリングの修正、デザインの一新だけです。今がひどいので、それだけでもかなり改善されたとは思いますが・・・。 で、いま親会社の会長に承認に出しているんですが、トップページのメインビジュアルに注文がついた。 「自然や笑顔がテーマだから、女性の笑顔の写真を」 これぞ日本の悪しき習慣、鶴の一声!(笑) 親会社の企業理念というか会長の意志がそういうもの
ユーザーエクスペリエンス(英: user experience、UX)はシステムとの出会いに由来してユーザーが得る経験である[1]。ユーザー経験、ユーザー体験とも。 人間は経験という概念を持っている[2]。この経験のうち、製品・サービス・人工物などの独立したシステムを対象として、人間がユーザーとしてそれらに出会い利用した経験をユーザーエクスペリエンスという[3]。例えばコンピュータゲームというシステムに対しAさんが「広告動画を見てワクワクし、友人の体験談で興奮し、ネットで購入し、夜通し遊んで熱中し、数年後にその思い出を振り返る」という体験はUXの1例である。 よいユーザーエクスペリエンスを達成するために、ユーザビリティ工学、インタラクションデザイン、ユーザー中心設計 (UCD) あるいは人間中心設計 (HCD) などが実践される。 定義[編集] 日常用語としてのユーザーエクスペリエンスは「
ユーザー中心設計とはこれまで「師匠と弟子方式のインタビュー」「ペルソナ」「カードソート」「ペーパープロトタイプ」「ユーザーテスト」といったユーザビリティ手法を紹介したが、種を明かせば、これらは私の発明品ではない。「ユーザー中心設計(人間中心設計とも言う)」に含まれるテクニックの一部なのだ。 ユーザー中心設計とはソフトウェアの設計思想の1つであり、個々の手法を指すものではない。カレン・ホルツブラットの「コンテクスチュアル・デザイン」も、アラン・クーパーの「ゴール・ダイレクテッド・デザイン」も、さらにこの連載で紹介してきた「ディスカウント・ユーザビリティ」も、いずれもがユーザー中心設計の範疇に入る。 ただ、そこには骨格となるような共通したパターンがある。それは以下のようなものだ。 ユーザーの利用状況を把握する。利用状況からユーザーニーズを探索する。ユーザーニーズを満たすような解決案を作る。解決
そういえばぼくがミュージックマシーンをやっている間、「おまえは自分と音楽の趣味が似ている」という意味のことをすごく多くの人に言われた。もちろん無意識のうちにニュースに偏りが出たり、コメントに熱がこもってしまったり、そういう失敗(自分にとってそれは失敗だった)はあったと思うし、途中からまあそれくらいがちょうどいいのかな、という開き直りに似た気持ちはあったけど、それにしても、あまりにも多くの人が自分と音楽の趣味が似ていると感じていたのは意外だった。あんなに雑多な情報を扱うサイトなのに。 で、あるとき気づいた。読者はみんな自分の読みたいとこしか読んでない。例えばあぶらだこが好きな人がミュージックマシーンを見たときには、同じページにあるコブクロの記事はどうでもいいと感じるはず。Berryz工房が好きな人には、その下の七尾旅人の記事はそもそも視界にすら入ってないのかもしれない。 例えばナタリーではP
「人間中心設計 (HCD)」を効果的に導入できるよう、公の立場で研究や人材育成などの社会活動を行っていくNPO「人間中心設計推進機構(HCD-Net)」から、HCDやHCD-Netに関連する話題をお送りしていきます。 今回は、2月に大阪で開催されたHCD-Netの教育セミナー講演会「観察、インタビューによりユーザー要求事項を抽出する方法」のレポートをお届けする。 人間中心設計に根差した製品開発を行う上で重要となるのが、いかにしてユーザーの要求事項を抽出するかという点である。その解決法として、ユーザー観察による調査やユーザーインタビューという手法がたびたび用いられる。 松波晴人さん(大阪ガス株式会社)と前川正実さん(株式会社操作デザイン設計)、矢島彩子さん(富士通株式会社)の3名による講演の内容をお伝えしていこう。 行動観察で生産性が3割アップ 松波晴人氏(大阪ガス株式会社)松波さんは「行動
不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 先日公開された富士通さんの「キッズコンテンツ作成ハンドブック・ペルソナマーケティング編」のペルソナを見て思ったことをすこし。 富士通キッズ キッズコンテンツ作成ハンドブック:http://jp.fujitsu.com/about/kids/handbook/ まず、思ったのは「んっ、なんだ? このペルソナ」ってことです。 みても、何のためにペルソナをつくったのかわからなかったわけです。 いったい、これをどう使うんだろ?って。 で、最初は出来がよくないのかなとか勘ぐったりしました。 でも、そうじゃないんですよ。 他人がみてわかるペルソナのほうがおかしい自分が関わっていないデザインのためのペルソナをみてもわからないのがとうぜんなんです。 だって、ペルソナに描かれるのはデザインの
不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 タイトルでは疑問形で書きましたが、なんとなくそういうニーズがあるのか、と。 いくつか企業主催のセミナー、ワークショップの講師をさせていただいてますが(たとえば、これ)、このご時世でもあり、自分の会社からは高い参加費は出してもらえないという方もいるようです。 というわけで、個人的にもご相談いただければ対応してみようか、と。 ご相談いただけるワークショップの内容対応可能な内容は下記。 ペルソナ、シナリオ、ペーパープロトタイピングの方法を身につけるためのワークショップ・実習(1日8時間前後)ワークショップの場合ははじめに1時間程度の講義付き講義のみご希望の方にも対応化(講義だけ聞いてわかるものでもないので、あまりおすすめしませんが)場合によっては、終了後に軽く打ち上げ実施内容の概
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