大規模公共事業の否定と住民参加 今回の震災復興の失敗は、しばしば震災初期に掛け違えたボタンにたとえられる。 震災発生から1年ほどの早い時期に、ボタンが間違えて掛けられてしまった。そして掛け違えたまま、間違った復興が急がされ、今日までつづいている。そのボタンを元に戻さないと、本当の復興には行き着かない。 むしろ進めれば進めるほど、復興政策が、被災地の/被災者の復興を阻害する。間違った復興政策が復興を長期化し、長引く復興を急がせようとして、さらに事態をこじらせ、復興はもはや不可能な状態にまで陥ってしまった。 だがこの失敗がどうにも良く分からないのは、私たちがこの事態を予想できないものであったのなら、これもまた「想定外」の一つとして片付けることもやむなしというべきだが、どうもそうではないということだ。 ここで起きていることは、今回震災が生じてはじめて気付いたというよりは、すでに90年代後半に気づ
![誰も語ろうとしない東日本大震災「復興政策」の大失敗(山下 祐介) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d857b16bea6856204a1f213eb7911d95da83d8a5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F3%2F8%2F1200m%2Fimg_388b559634d862893ea7908ec7226f1d62258.jpg)