ハンフォード核保留地は、オレゴン、アイダホ両州と接するワシントン州東部の平原に居座っている。その地は開かれており、太平洋沿岸を目指したり、反対に内陸の中部地域に向かったりする車がスイスイ行き交っている。保留地の600平方マイル[約1,500平方キロ]近くを占める敷地は、過去70年間、おおむね一般人の立ち入りが禁止されていた。だが、昨年末のこと、この地はマンハッタン計画国立歴史公園の一部に指定されたので、第二次世界大戦中、日本に投下された原子爆弾2発のうちの1発に使われたプルトニウムを生産したB反応炉の見学がやがて許されるようになる。 これは、40年のあいだ、アメリカの核兵器装備を供給してきた場所にしては、希望の持てる動きである。ハンフォードでかつて計9基の反応炉が稼働しており、いま解体されているものの、5600万ガロン[212,000立方メートル]の放射性廃棄物を残した。放射性物質でそれほ