かつての上司から聞いた「ザ・ラストマン」の教えを胸に、大赤字に陥った日立を復活させた。事実上国有化された東京電力ホールディングスの会長に招かれ、東電の再生にも挑んだ。2050年の「脱炭素」に向けて日本の社会や企業が進むべき道とは。 (聞き手は 本誌編集長 東 昌樹) 川村隆[かわむら・たかし]氏 1939年生まれ。北海道札幌市出身。62年に東京大学工学部電気工学科を卒業し、日立製作所入社。電力畑を中心に歩み、常務を経て99年副社長。同年7月にハイジャック事件に遭遇し「ザ・ラストマン」を強く意識する。2003年以降は日立マクセルなどグループ会社の会長を歴任したが、09年に本体に呼び戻されて会長兼社長に就任。再生にめどが立った翌10年に社長退任。17年から3年間、東京電力ホールディングス会長を務めた。趣味は読書、スキー。 政府が2050年の「カーボンニュートラル」実現の目標を掲げました。エネル
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