富士フイルムホールディングスが5期連続で純利益が過去最高を更新する見通しだ。6日に発表した2025年3月期通期(米国会計基準)の連結純利益予想は2500億円と前回から据え置いた。競合のキヤノンが24年12月期連結決算で純利益が前の期比40%減の1600億円となったことで、富士フイルムの最終利益が4年ぶりにキヤノンを上回る見込みとなった。 今回の決算で焦点となったのは、医療機器関連の事業だ。キヤノンは将来の成長事業として医療機器部門の主体となる旧東芝メディカルシステムズ(現キヤノンメディカルシステムズ)を16年に買収した。しかし、中国市況の悪化やコスト面の課題などが影響し、想定通りの結果を出せていない。 24年12月期の減損影響を含まない医療機器部門の営業利益率は4.3%と、当初の目標(7.9%)に及ばなかった。収益性が悪化したとして、「のれん代」の減損損失1651億円を計上することとなり、
