「マンガを描く」ことを題材にしたマンガ、これがずいぶん増えてきて、ちょっとしたブームみたいな感があります。純フィクション、自伝風フィクション、日常エッセイなど、形態はさまざま。描き方もまさに熱血剛速球だったり、さらっと変化球で逃げてみたり、いろいろです。 でもって、これは頭部を狙って投げたビーンボールみたいな作品。 ●やまだないと『ビアティチュード』1巻(2008年講談社、619円+税、amazon、bk1) 最初に雑誌で読んだときは、びっくりしました。うわぁ、トキワ荘ネタでBLするつもりなのか? こんな手があったか。 1955年、東京。かつてテヅカ先生が住んだこともあるというアパート、トキオ荘に、新進マンガ家、アフロヘアで18歳の花森ショータローが引っ越してきます。それを手伝うのが親友の美少年、クボヅカフジヲ。 トキオ荘には新人マンガ家たちが多く集まり、「漫画梁山泊」を名のっています。も