沖縄の大衆食堂には結構ローカルな汁物料理が多い。丼に入ったみそ汁だったり、アヒル肉のアヒル汁だったり、ハリセンボンを煮込んだアバサー汁だったり、ウミヘビを煮込んだイラブー汁だったりとあげれば枚挙に暇がないのだが、その中でも圧倒的に肉々しさを放つ汁物がある。それが「骨汁(ほねじる)」である。骨汁はもともと沖縄そばなどのダシをとるために煮込んだ豚骨を汁の具としたもので、なぜだか知らないが沖縄本島の中部に多い。 もともとが廃棄されるダシ骨を有効活用した裏メニュー的な存在だったのだが、最近は雑誌やネットでも取り上げられたりしてついに県内に「骨汁専門店」なるものもできたらしい。骨付き肉ならぬ、肉付き骨がゴロゴロ入った骨汁の魅力について迫ってみたいと思う。 ※この記事はとくべつ企画「骨付き肉」の1本です。