アストン・マーティン中興の祖、またはトラクターメーカーの主として有名な故人と同名の彼は、2014年に古の銘車を模した「スピードバックGT」をリリースし、表舞台に姿を現した。どこから見ても軽くモディファイしたクラシックミニにしか見えない「ミニ・リマスタード」は、今年デイビッド・ブラウン・オートモーティブが放った第2弾である。 text:吉田拓生 [aheadアーカイブス vol.178 2017年9月号] ジャガーXKRをベースとしてアストン・マーティンDB6風のクラシカルなボディを被せ、60万ポンド(8400万円)という破格のプライスタグを掲げたスピードバックGTの生産は11台に留まっている。いや11台も作られた、と言った方が良いだろう。 いずれにせよ生産車の外見を変えて「オリジナルモデル」だと言い張るお遊びは、イギリスの自動車界では珍しくない。かのジャガーやロータスのように今日では国を代