今回の記事では、専門科目ではなく、 一般の英語の授業で文学作品を読む理由は何なのか 、という話をしようと思います。 このことについて私が時々感じるのは、大学教育に携わっていない方々は、あまり現在の大学や外国語の授業のことをご存じない、ということです。よく、「文学よりももっと実用的な英語を教えるべきだ」「資格試験に適応できるような英語を教えるべきだ」と言ってくる方々もいます。 こういう方々が見逃している大きなポイントが幾つかあります。ここでは2つ挙げることにしましょう。 「実用的な英語」の中身は目的によって異なるまず、「実用的な英語」を教えろと言ってくる方々のほとんどは、 何が実用的な英語なのかについてのはっきりしたヴィジョン がありません。何をするにはどのくらいの運用能力が必要なのかといったことに関して、あまり明確な認識がないのです。 例えば、英語でオンラインゲームをするのと、科学の論文を
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