倒産のニューノーマル 新型コロナの影響により急増する企業倒産。信用調査会社の帝国データバンク、東京商工リサーチ、東京経済の各担当者が、注目の倒産事案、知られざる倒産の裏側、最新のトレンドなどをレポートする。 バックナンバー一覧 訪問介護が苦境に喘いでいる。介護報酬のマイナス改定やヘルパー不足などで、2024年の倒産は過去最多の81件に達し、2年連続で最多を更新した。8割超が売り上げ不振で、介護報酬の落ち込みに加え、利用者の減少やヘルパー退職などが追い打ちをかけている。特に、従業員10人未満が9割を超え、小規模事業者の脱落が顕著だ。そんな中で、業歴別では半数の事業者が10年超と一定の業歴を持つ事業者であることもみえてきた。2024年の倒産と休廃業・解散は合計529件に達した。400万社の東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースには訪問介護事業者は3万5189社登録されており、単純計算で6
