西川善司の「試験に出るゲームグラフィックス」(9)「ストリートファイターV」における高密度なノンフォトリアル表現,そのレシピを探る・前編 ライター:西川善司 格闘ゲーム自体は,起源を語ると8bit機時代まで遡ってしまうが,アーケードゲームの世界に「見知らぬ人同士との対戦」という新しい遊びを提供し,「格闘ゲーム」というジャンルを確立したのは何かと問われれば,それはストリートファイターシリーズということになる。 第2世代の「3Dグラフィックスを採用した2D格闘ゲーム」 ストリートファイターII ストリートファイターIV(のシリーズ集大成版と位置づけられる「ウルトラストリートファイターIV」 社会現象にまでなった「ゲームセンターにおける対戦ブーム」の火付け役は,初代「ストリートファイター」ではなく,1991年にアーケードで登場した「ストリートファイターII」(以下,ストII)のほうだった。以降,