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趣味の古書漁りをしていたら、珍しいものに出会うことがある。「いままで見た古本で、一番古いものは何ですか?」と聞かれたら、あなたは何と答えるだろう。古い大学のある街には古書店がある。たとえば京大文学部にほど近い百万遍の交差点には、看板だけでなく古書店も多い。 学生たちが旅立っていくたびに、書物は街に残る。彼らは本棚で、次の持主をのんきに寝て待っている。呑気が過ぎて古本市を何度かやり過ごすと店主に廃棄される。本と人には駆け引きがある。 先日、友人が所用あって上洛していたので、三条四条あたりで珈琲を飲んだ。その後、せっかく街に出たからなぁと、ある古書店へ向かった。何か面白いものがあれば連れて帰ろうと思ったのだ。とくに貴重なものが数冊あった。今回は少し趣向を変えて、そこから見えた「古書の嗜み」、物語をつつむ物語、古書を所有する歓びについて語りたい。 入手したのは、ローラン・ゴスラン著/大澤章訳『聖
『上海』の難易度についての話を書いたら、さすがワタクシのお友達たち、ハンパではない経歴の持ち主の人たちばかりで、次々と驚くべき事実がわかったので、今回はそれについて書いていきたい。 まず、なにより『上海』というゲームのオリジナルの来歴自体がとんでもなく面白かったので、そこから話を始めていきたい。 元システムソフトの石川さんと話をしていたとき、オリジナルの(Activisionの)『上海』の話が出たのだけど、ではオリジナルとはなんぞやと調べてみた。 そして『上海』について検索すると、例によって信頼の全くおけない日本語版wikipediaがトップの方に出てきて「オリジナルはマッキントッシュ」と書かれていたのだけど、いくら調べてもそのソースが見つからない(ついでに書くと誰かが書き直した。だがPLATOだというソースはどこにもないので、なんだかなあと思ったが)。 Activisionのゲームだから
少し前に、ライツ社の営業がこんなことを言っていました。 なんでニュースには、出版業界の悪い話しか出ないんだろう? 「出版不況」「書店倒産」「物流危機」etc...。 こんなニュースばっかり見てると、なんだか「本は終わった」みたいに感じてくる。ぼくは、書店が好きなのに。本が大好きなのに。明るいニュースだっていっぱいあるのに。そう思ってる人はきっと、たくさんいるはず。 このままじゃ、本をつくりたいとか、書店で働きたいとか、そもそも本を読みたい、本に関わりたい、という人が減ってしまうんじゃないか。 それなら自分たちで明るいニュースを届けよう。出版業界はおもしろい! 楽しい! ってみんなに言いたい。だから、note上で明るい出版業界紙を始めよう。 そう決めました。 noteで業界紙をやる2つの理由 noteで業界紙をやるメリットは2つあります。 1.出版業界以外の人にも、本にまつわるニュースを届け
Dave Simpson/WireImage, Amy Harris/Invision/AP/REX/Shutterstock 特大ヒットしたポップソングも含め、かつてあらゆる曲に登場したギターソロは、今や絶滅寸前となっている。その伝統芸がメインストリームに返り咲く日は来るのだろうか? ポップR&B界の急先鋒カリードの新作、『フリー・スピリット』に収録された眩いディスコポップ「アウタ・マイ・ヘッド」では、冒頭から約2分のあたりで奇妙で異質なサウンドが登場する。うねるように音程を上下させるそれは約15秒間にわたってメロディを奏でた後、ゆっくりとフェードアウトしていく。 これはもしや…間違いない、ギターソロだ! ジョン・メイヤーによるこのソロは、ジャンルを軽々と飛び越えるカリードの柔軟なスタンスを物語っている。しかし2019年において、ロックンロールの象徴であるギターソロという表現手法は、もは
2009年の学会誌に発表した論文を、堀之内出版の小林えみさんが掘り起こしてくださいました。日本近代文学会の了解を得て、10年後の状況をあらためて比較する上でも、数字等を含めそのまま転載いたします。なお、すでに閉鎖したサイトを紹介した注は削除しております。 購入固定層のあった研究書市場が環境の変化とともに、大きく変わろうとしています。単に研究者の減少ということではなく、学会そのものに興味を持たない若手研究者も増えてきているような気がします。数字以外は10年前と変わっていないことも多く、編集者アーカイブ小論の一つとしてご覧ください。 原注は[]とし、追加情報については、《補注》【*編集部注】の形で補っております。なお、専門書をめぐる最近の「売れる」「売る」観点で、本サイトでの「所感:2010年代の日本の商業出版における著者と編集者の協働について、営業担当者と書店との協働について」もあわせてご覧
バスに乗ってお金を払いにいった。大金だった。ジャケットの内ポケットに入れていた。同じ高校の仲間も一緒に乗っていた。浪人はそこらにごろごろいる時代だったので引け目は感じなかった。 現国の講師は京大の理系学部を卒業した人だった。最初の講義で自分がどのくらい本を読んできたのか、引っ越しの時にトラック〇台分の本があった、などとマウントをとってきた。18やそこらの私なら十分おどせたが、今思い出してみると「蔵書自慢の割には全く魅力のない、面白みのないしゃべりであったな。」と感じる。彼の講義にはしばらくしたら出なくなっていた。覚えているのはその本読んだ自慢と五木寛之の「新作落語はなかなかいい」みたいな文章の説明で「古典落語の方がずっといい、五木寛之はあまり頭がよろしくない」と言ったことくらいだ。 もう一人の現国の講師は川村一馬という初老の人だった。ベシャリのレベルは最高だった。私の受講コースの現代文のほ
ズヴォナリ(鐘楼守)はロシア特有の職業だ。ロシアでは教会の礼拝に音響システムが使われることはめったになく、生の鐘の音が好まれる。複数階層に鐘が設置されているような大聖堂には、メロディーの補助を行う特別な指揮者までいる。この不思議な職業をロシアNOWが特集する。 イリヤ・ドロズディヒンさんは、自分の人生を鐘にかけた。特別な音楽教育を受けたわけではないが、15歳で鐘楼にのぼり、周辺地域のためにコンサートを行っている。 「子どものころから鐘にすごく興味があって、教会で見習いが必要になった時に、司祭から鐘楼守になることを許可された。当時鐘楼守だった人は、他の仕事と兼務していたから、すべての礼拝をまわりきれずにいた。その人は私に演奏の仕方を教えると、では明日から演奏をよろしくと言った。私はショックを受け、ヘタな演奏に怒った人に石を投げつけられるんじゃないかとドキドキしたが、実際に演奏してみたら、誰に
「硬い本」が売れない。もしくは売りにくい。そんな風潮にあらがうかのように、高価格少部数戦略を貫き、名をはせる人がいる。出版界の異端児、「藤原書店」社長の藤原良雄さん(70)だ。フランス文学を世界に広めたとして、昨年末には同国で最も権威のある学術団体アカデミー・フランセーズの文学賞を受賞した。藤原さんの言葉から先行き不安な社会を生きるヒントを探したい。
フミナーズ編集部です。 日頃よりご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。 睡眠情報メディア・フミナーズは、2019年6月7日をもちましてサイトを閉鎖致しました。 フミナーズは、「睡眠を通して、今より豊かな生活を」をコンセプトに、2015年3月のオープン以降、多くの医師や専門家の方々にご協力いただきながら、いろんな「眠れない」を抱える人たち(=フミナーズ)に寄り添い、自分らしい「眠り」との付き合い方を提案してきました。 公開された記事の本数は1,000近くにおよび、2018年1月には、単月650万PV、400万UUを達成。睡眠関連のメディアとしては国内最大級のサイトとなり、多くの皆様から愛される媒体となることができました。 編集部一同、これまでたくさんの記事を通して、皆様からの温かいコメントを励みに尽力することができました。ご愛読いただいていた皆様には、多大なご迷惑をおかけしますこと
決別 丁度4年前。2015年2月23日。1人の女性が調教師・伊藤正徳の下を訪ねて来たところからこの物語は始まる。 女性は後藤浩輝の妻。伊藤の妻・真由美さんが招き入れ、食事を振る舞った。 「浩輝はトレーニングか何かで来られないと言う話でした」 しかし、程なくして後藤が現れた。 師匠と弟子。それぞれの夫人も一緒に4人で囲んだ食卓は笑顔の花咲く和気あいあいとしたムードに包まれた。 91年の正月。伊藤正徳(右端)一家と初詣をした当時まだ騎手学校生の後藤浩輝(左から2人目)=伊藤正徳師提供 「可愛らしい坊主」 後藤に対する第一印象を、伊藤はそう語る。 両親を伴って美浦トレーニングセンター北D-3に構える伊藤の厩舎を訪れた後藤は、当時、競馬学校生。坊主頭の少年だった。 「うちには浩輝君より少し年下の子供達がいて、テレビゲームが設置されていました。浩輝君はそれを見て、やりたくて仕方ないという感じで親御さ
「アタックNo.1」の主演声優は今 昨年大学教授を定年退職 拡大 4歳で歌手デビューして子役スターとして活躍し、人気アニメ「アタックNo.1」で主役・鮎原こずえの声を務めた小鳩くるみが18日、TBS系「爆報!THEフライデー」に出演。1986年に芸能活動休止後の生活が明かされた。 「小鳩くるみ」こと鷲津名都江さんは現在70歳。1952年、「小鳩くるみ」として史上最年少(4歳)で日劇の舞台で歌手デビュー。24歳でNHK「おかあさんといっしょ」の10代目おねえさんに抜擢された。86年に芸能活動を休止し、マザー・グースの研究のため渡英。帰国後、一般男性と結婚。昨年3月に定年退職するまで、目白大学外国語学部英米語学科の教授を務めていた。 今回、テレビの取材を受けた理由は、自身が主演し、1957年11月から58年2月にかけてTBSで放送された「ぽんぽこ物語」。昨年末、全75話中、71話分の原盤が発見
阿部愛由美さんという女性がTwitterで投稿したのは、父親でありアニメーターでもある阿部邦博さんが記したという、ゲームの攻略メモだ。ひと目見ると、精緻に書き込まれた攻略メモからはある種の魔導書のような迫力が感じられ、それと同時にゲームプレイヤーとしての並々ならぬ熱量も感じられた。 「すごいメモがある」とこのネタを持ち込んできた編集部員の熱意か、仕事として自身に湧いた興味か、あるいは“その魔導書”の魔力に惑わされてか。とにかくゲームライターであるわたしは、愛由美さんに通話で取材することになった。 以下がわたしがこれから記す体験、いや、“旅”の記録である。 文/Nobuhiko Nakanishi 編集/ishigenn このメモは8月に50歳で逝去された邦博氏の葬儀後、仕事場でもあった自宅の部屋の遺品整理のなかで見つけたものだと愛由美さんは語ってくれた。最近はゲームをプレイすることもなくな
東京大賞典(2015年)、チャンピオンズC(2016年)、JBCクラシック(2017年)など制し、2016年のJRA賞最優秀ダートホースにも輝いたサウンドトゥルー(セン8)が、船橋競馬の佐藤裕太厩舎に転入が決まり、7日(水)11時、美浦トレセンを退厩した。約2年、同馬を担当した中垣功調教助手に話を聞いた。 「この2年間、あっと言う間でした。最初の担当者が定年で退職して、次の担当者が病気になってしまって、その時にちょうど空いていたのが僕だったんです。そういう偶然が重なって僕のところに来ました。JBCの後はチャンピオンズCが楽しみだねと大野騎手と話をしていたのですけど、これは仕方ないことですからね。 良い状態でバトンタッチできるのが良かったです。大人しい馬ですし、可愛がってもらえると思います。サウンドトゥルーが元気に走ってくれて幸せであれば、僕は満足です。この馬にはたくさんのことを教えてもらい
僕に源氏物語の講義をせよと申出てきたのは大家上等兵である。 大家上等兵は兵隊としては或は少し変り種の方であったかもしれない。彼は中学校も卒業してはいなかったが、文字がひどく綺麗だったので我々の部隊ではひどく調法がられていた。隊の事務の方を担当させられて謄写版の原紙書きにはなくてはならない兵隊だったのだ。そのくせ兵器の修理が専門なのだが、もともと商売が時計屋さんであったし、又兵としてそうした教育もうけていただけにその方でも極めて有能ではあったのだ。大げさに云えば器用に生れついて技術者と文筆者とを兼ねたような男である。この大家上等兵が、僕が度々謄写版の原紙書きを命じた間柄の気安さもあったのかこの講義申出の軍使とされたらしかった。 彼の申出は同好のものが集っているから僕に夜にでも源氏物語の講義をしてほしいという事であった。 丁度六月十七日以降再度起った蘇満東部国境の××にも灯火管制を強いて来た頃
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