【▲ 大減光が観測されていた2020年1月、ヨーロッパ南天天文台(ESO)の「超大型望遠鏡(VLT)」を使って撮影されたベテルギウス。特に右下の部分が暗くなっている(Credit: ESO/M. Montargès et al.)】ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのAndrea Dupreeさんを筆頭とする研究チームは、2019年から2020年にかけて大幅な減光が観測されたオリオン座の1等星・赤色超巨星「ベテルギウス」に関する新たな研究成果を発表しました。研究チームによると、2年半前に観測された「大減光」は、ベテルギウスの表面から観測史上例のない規模で物質が放出されたために引き起こされた可能性があるようです。 ■ベテルギウスの光球から地球の月数個分の質量が放出された可能性ベテルギウスは、もともと約400日周期で明るさが変わる脈動変光星(膨張と収縮を繰り返すことで明るさが変化する変