以前の「今週のSecurity Check」の記事で,見落としがちなWebアプリケーションのぜい弱性の例として,ログイン画面におけるエラー・メッセージから認証の安全性が低下する例を示した。今回は,ログイン画面そのものがぜい弱な例を取り上げてみたい。 まず,写真1のログイン画面にどのようなぜい弱性が内在しているかお考えいただきたい。Webサイトの会員の立場から,ご自身の認証コードが破られる可能性は高いと思われるだろうか。 では,これに以下の条件が加わった場合はどうだろう。 ・会員番号は10桁の数字 ・認証コードは9桁の数字 この条件が加わると,ある特定の会員にとってログイン画面の認証の安全性は大幅に低下する。攻撃者の視点で考えてみよう。 攻撃者は,誰かの有効な会員番号と認証コードのセットを「できるだけ沢山、できるだけ容易に入手すること」を第一に考える。そこで,こうしたログイン画面に狙いを付け