今日、東京オリンピックのマスコットキャラクターが決定した。 選ばれたのはオリンピックのエンブレムをデザインとして取り入れた「ア」の作品である。 このキャラクター自体の優劣は別にして、その決定までのプロセスに極めて重要な問題が見え隠れする。 それは、デザインの公共性に関する問題である。 デザインという抽象化された概念において、複数の案から1つを選び出すことは難しい。 そこには定量的な指標が存在しないからである。 優れた有識者を集め、あらゆる視点から吟味して決定したデザインに関しても、何かにつけ非難を受けることもしばしばである。 その際に役に立つ方法が、市民および国民を取り入れた多数決のシステムである。 民による多数決で導かれた選択はすなわち民の総意であるとみなしていい。 これにより、選出後のバッシングを避けるのである。 この国民参加及び住民参加についてはヨーロッパでもよく見られ、特に生活に根