目次 次へ 時点ネット決済の仕組み RTGS――即時グロス決済――が導入される以前において、中央銀行では「時点ネット決済」という方式で銀行間の決済が行われていました。「時点ネット決済」というのは、次のような方式です。 (1)まず、中央銀行に当座預金を置く銀行が中央銀行に向けて、振替の指示を発信します。その際、「時点ネット決済」においては、中央銀行が実際に振替を行うタイミング(=時点)が――例えば午後1時、3時、5時という具合に――予め決まっていて、基本的にこれ以外のタイミングは選べないようになっています。したがって、銀行が発信する振替の指示には、「相手先」と「金額」(何々銀行に○○円振替えよ)だけではなくて、中央銀行が振替を実行すべき「時点」の指定(その振替は○時に行え)も含まれるのです。 (2)中央銀行には朝からこのような指示がたくさん届けられます。中央銀行はこれらの指示を、指定された決
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