東日本大震災から1年。NHKや民放各局の震災特番では、泥まみれになって救援活動や遺体捜索に汗する隊員たちの姿が何度も何度も映し出されていました。 そんな隊員たちが着ている戦闘服、いわゆる迷彩服が「先輩たちのお下がりばかり」と聞けば、少しびっくりするかもしれません。 陸上自衛隊は、新入隊員に訓練などで着用する迷彩柄の戦闘服2着を支給します。本来、新品を支給する規定ですが、長引く防衛費削減の影響で、1着は新品、1着は古品とよばれる「程度の良いお下がり」です。 その後、新入隊員は半年間の教育を受けて部隊に配属されますが、そこでは訓練も厳しく本格的になるため、新たに2着の戦闘服が手渡されます。この2着は「ほぼすべて古品」(陸自幹部)で、陸上自衛隊に入って国から支給される戦闘服4着のうち、新品はわずか1着だけというのが、平均的な自衛官の姿です。 しかも、彼らにとって新品の戦闘服は、年に数回の式典や、