公式ページ。 監督・脚本:トラン・アン・ユン 1987年刊行の、村上春樹のベストセラー小説の映画化。 公式ページによると「日本の国内小説累計発行部数歴代第1位」だそうである。 60年代後半、大学生のワタナベ(松山ケンイチ)は恋人が自殺してしまって以来、精神のバランスがおかしくなってしまった直子(菊池凛子)を愛するようになる。 遠方の療養所にいる直子にはなかなか会えない中で、彼は緑(水原希子)にも逆ナンされる。まあそういう話。 ・その1 まずは、原作について、1987年の時代の空気も含めて。 本作は当時の村上春樹の小説の中では異質な作風である。 それまではどちらかというと寓話的な、ファンタジックな要素を盛り込んでいたのに、本作ではまず登場人物に固有の名前がある。そして時代背景もきっちりと描かれている。 おそらく、作者が「今回は趣向を変えてみよう」と思ったのは明白で、それが大当たりしてしまった
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