【ウルムチ(中国新疆ウイグル自治区)=野口東秀、河崎真澄】中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで大規模暴動が発生してから12日で1週間。当局は厳戒態勢を敷き、力による治安回復を演出、市民生活は正常に戻り始めた。しかしウイグル族に対する容赦のない摘発は続き、街角には密告を奨励するポスターやチラシがあふれている。漢族とウイグル族間の憎悪と不信は募るばかりで、当局が唱える「民族融和」のスローガンがうつろに響く。関連記事ウイグル族、数千人暴動 漢族に反感 …ウイグル暴動 漢族がウイグル族の商店…記事本文の続き 当局発表によると、暴動の死者数は184人で、うち漢族が137人、ウイグル族46人、回族1人。これに対し、在外ウイグル人組織「世界ウイグル会議」は1000人以上との見方を示す。 10日午後、ウルムチ中心部-。自動小銃を手にした漢族の特別警察官が、20人ほどのウイグル族男性を後ろ向きにさせて殴打