ピンク・レディーの2人が、写真を週刊誌の記事に無断使用されたのは「パブリシティー権」の侵害だとして、発行元の光文社に372万円の賠償を求めた訴訟の上告審判決が2日、最高裁第1小法廷であった。 桜井龍子裁判長は「著名人らの氏名や肖像は、顧客を引きつけて商品の販売を促進する場合があり、これを独占的に利用できる権利はパブリシティー権として保護できる」との初判断を示した。最高裁がパブリシティー権の位置づけを明確にし、侵害の有無の判断基準も示したことで、出版物やインターネット上での無断使用に対する警鐘となりそうだ。 今回のケースは侵害に当たらないと判断し、請求棄却の1、2審判決を支持して上告を棄却。原告側の敗訴が確定した。 問題となったのは、週刊誌「女性自身」2007年2月27日号の記事で、「UFO」など5曲の振り付けを利用したダイエット法を紹介し、同社側が過去に撮影したステージ写真など14枚を掲載