『ちどり亭にようこそ~京都の小さなお弁当屋さん~』(十三湊/KADOKAWA) 料理を美味しく作るコツは面倒くさがらず、一手間をかけること。些細に思える手間が、料理の味に直結する。十三湊氏著『ちどり亭にようこそ~京都の小さなお弁当屋さん~』(KADOKAWA)はそんな料理の基本を教えてくれる、心があたたまるほのぼのお料理小説シリーズ第1巻。 続々重版を重ねている本作は、JR東日本の駅構内に立地する書店「ブックエキスプレス」、JR西日本の駅構内に立地する書店「ブックスキヨスク」「ブックスタジオ」の書店員が、自ら読んで「面白い!」「お客様に薦めたい!」と思った本を選出する第10回エキナカ書店大賞を受賞した作品でもある。読めば、京都らしい美しく美味しい仕出しのお弁当の数々に何だかお腹が減ってくる。そして、食にまつわる名言の数々に、自分でもお料理がしたくなってくる物語だ。 舞台は、昔ながらの家屋が
大人気ギャグマンガ『部活、好きじゃなきゃダメですか?』が2018年10月22日24時59分よりドラマ放送決定。出演者も明かされ、ネット上では「これはファンにとって伝説となりそうなドラマだな…」「キンプリファンは全員見るでしょ!」と大反響が巻き起こった。 サッカー部員たちの日常をコミカルに描いた同マンガ。クズだが才能あふれる男子高校生・西野と、筋肉バカ・大山は常に部活をサボろうとしていた。そんな2人をサッカー大好き真面目人間・窪田は、“キラキラ青春男子”として生まれ変わらせることに。何も言うことを聞かない2人に日夜頭を抱える窪田だったが、なんとか西野と大山を地区大会に出場させようと奔走していき―。 同マンガは「ガンガンONLINE」内で、2016年5月から2017年3月まで連載されていた作品。単行本は全2巻発売されていて、2018年10月10日(水)には単行本の1巻と2巻を収録した新装版が発
2018年9月5日(水)に、緑川ゆきの漫画『夏目友人帳』最新23巻が発売された。1年ぶりの新刊に、ファンからは「発売と同時に買ったけど、最新巻もやっぱり最高でしたね」「この時をずっと待っていました!」と歓喜の声が上がっている。 同作は、幼い頃から妖怪が見える主人公・夏目が、祖母から受け継いだ“友人帳”に書かれた妖怪たちに名を返していく物語。2008年から放送がスタートしたテレビアニメも、現在は第6期まで放送されているほどの人気作だ。 23巻は、通常版と特装版の2種類が同時発売されることに。特装版には夏目の“自称用心棒”である妖怪・ニャンコ先生と、見た目がそっくりな黒ニャンコが描かれたラバーストラップが同梱されている。2匹の可愛いストラップに、ネット上では「ラバスト可愛いから2冊ほど購入してしまった…」「通常版買うつもりだったけど、ストラップがあまりにも可愛すぎて特装版も一緒に買うことを決定
2018年9月10日(月)発売の『週刊少年ジャンプ』41号表紙に、連載2周年を迎えた『約束のネバーランド』が登場。さらに巻頭カラーでは第1回人気投票の結果も掲載され、読者から反響が続出した。 同作は原作・白井カイウ、作画・出水ぽすかによる脱獄ファンタジー漫画。コミックス累計発行部数は全世界で500万部超を誇っており、さらに『このマンガがすごい! 2018』では、「オトコ編」で堂々の1位を獲得。「第63回『小学館漫画賞』」でも少年向け部門を受賞し、わずか2年間で快進撃を続けている。 同作の主人公はエマ、ノーマン、レイの3人。舞台となるのは小さな孤児院“グレイス=フィールドハウス”で、3人はこの平穏なハウスでささやかながらも幸せな毎日を送っていた。しかし彼らの日常は突然終わりを告げ、子どもたちは数奇な運命に巻き込まれる…。 人気投票で5581票を獲得して首位を飾ったのは、3人の中でもとりわけメ
全国各地の温泉地を美少女キャラクター化し、様々な展開を行う地域活性プロジェクト「温泉むすめ」。そのプロジェクトから生まれた2ユニットが、8月18日(土)、19日(日)に開催されたロックフェス・SUMMER SONIC 2018に出演した。ダ・ヴィンチニュースでは、19日に登場したSPRiNGS選抜のライブの模様をレポートする。 左から道後泉海役の篠田みなみ、登別綾瀬役の日岡なつみ、有馬輪花役の本宮佳奈、箱根彩耶役の長江里加、秋保那菜子役の高橋花林、下呂美月役の佐伯伊織、奏・バーデン由布院役の和多田美咲 他のサマソニ出演者でも見られたように、ステージ開始前に公開リハを行ったメンバーたち。7人の思わぬ顔見せにフロアはすっかりテンションが上がった様子。そこに舞台裏から「NOW ON SENSATION!」の声が聞こえ、「温泉むすめ」ライブおなじみのテーマと共に7人がステージに再登場し、「温泉むす
2016年の『クロクレストストーリー』から1年の時を経て、またしても彼らはファンを驚かせた。初のシングルはなんと2作同時リリース。いずれの表題曲も当時放送中だったアニメの主題歌だ。鉄腕アトムの誕生秘話を描いた『アトム ザ・ビギニング』のオープニングテーマ『解読不能』と、歯車によって再構築された地球が舞台のファンタジー『クロックワーク・プラネット』のエンディングテーマ、『アンチクロックワイズ』。シングルとはいえそれぞれ4曲を収録しているから、合わせて8曲、アルバムに相当するボリュームである。 このシングルリリースに至るまでのあいだに、After the Rainは初のワンマンライブである2016年7月の両国国技館2デイズ「After the Rain 両国国技館 2016 〜モーニンググロウ アフターグロウ〜」で合計1万2000人を動員し、同年12月には全国5か所を回るツアー「Afte
大空翼と若林源三の対決から始まったサッカーマンガの新たな時代。ロベルト本郷から伝授されたオーバーヘッドによって翼は若林からゴールを奪い、読者の心を奪った。『キャプテン翼』の人気に火が着き、街にはドリブルしながら走る子供たちが激増。高橋陽一先生の筆も走った。 ■魅力的なキャラクターたちの躍動 少年ジャンプの三本柱「友情・努力・勝利」――努力でゴールを奪った翼が、勝利を得るために必要なものは「友情」だ。サッカーという同じ夢を抱く仲間やライバル。石崎了、岬太郎、日向小次郎、若島津健、三杉淳、松山光――シュナイダー、ピエール、ディアス、サンターナ、ナトゥレーザ……数えきれないほどのキャラクターが生み出された。 「いくら翼が天才でも、ひとりではサッカーはできないので、岬は対抗戦が始まる前から登場させようと考えていました。ライバルキャラたちは、やはり翼に対して『こんなヤツが挑戦してきたら試合が面白くな
トップアニメ ダ・ヴィンチレビューやまない雨の中、人生という物語が始まった――After the Rain『クロクレストストーリー』レビュー それぞれにネットミュージックの世界で高い支持を集め、ふたりで作った2枚の同人アルバムもリリースされるや否や大きな話題を生み出したクリエイター、そらるとまふまふ。そんなふたりが「そらる×まふまふ」というコラボユニットを発展させてスタートしたのがAfter the Rainだ。そらる×まふまふ名義でのアルバム『アフターレインクエスト』ですでに提示されていた「雨が上がったあとの世界」というコンセプトをユニット名に掲げていることからもわかるとおり、基本的にはそらる×まふまふとして表現してきたものの延長線上で、彼らの旅は始まった。 だから、1stアルバムといえども本作『クロクレストストーリー』の完成度は高い。イントロのない1曲目“桜花ニ月夜ト袖シグレ”がまふ
『三四郎 (角川文庫)』(夏目漱石/KADOKAWA) 熊本の高等学校を卒業し、東京帝国大学に合格した真面目な主人公の三四郎は、23歳だが女性経験がない田舎者。女性と共に相部屋で一晩を過ごすが、気を遣うばかりで手も触れず、「度胸のない方ですね」と別れ際に言われる始末。 東京の喧騒に辟易していた三四郎は、自由気ままで美しい美禰子(みねこ)という都会の女性に出会い、一目惚れする。その後三四郎は、大学の友人の与次郎、同郷の先輩の野々宮、英語教師の広田、野々宮の妹のよし子らとも交友を深める。 ある日三四郎は、彼らと菊人形の見物に出かける。途中で美禰子は気分が悪いと言いだし、三四郎と彼女は一行から離れる。彼女は三四郎に、「迷子」の英訳は「stray sheep」であるのだと話す。石を飛び越えるときに美禰子は躓き、三四郎に抱きかかるように倒れ、彼の腕の中で「stray sheep」と囁いた。 三四郎が
『10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー』(西出ひろ子・川道映里/青春出版社) 子育て中のお母さんたちは、誰もが我が子に“思いやりのある子”に育ってほしいと思っているはず。とはいえ、「○○をしてはダメ!」「△△なときはこうしなさい!」と注意しても、子供はなかなか言うことを聞いてくれないもの。自分が子供だったころを思い出してみても、そうした親からの注意に「うるさいなあ」「めんどくさいなあ」と思ってしまい、同じことで何度も怒られていた…という経験を持つ人は多いだろう。本書『10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー』(西出ひろ子・川道映里/青春出版社)は、そんな誰もが苦心する子供のマナーを、親子で一緒に身に着けることができる本である。それぞれのマナーについて、イラスト付きで「どうしてそうしなくちゃいけないのか?」を語りかけ、子供がそのマナーを守るべき理由に納得できるよう
SNSで話題となり、人気を博している「大人の動物占い®PREMIUM」。2019年版がさらにパワーアップして登場! 生年月日だけで運勢を占えるので、友達や家族との集まりや、学校、職場、飲み会などのコミュニケーションツールにも最適。好きな人はもちろん、苦手な人の動物もチェックしておけば、付き合い方や振る舞い方に活かすことができます。 「動物占い®」とは? 東洋に古くから伝わる「陰陽五行説」から生まれた「四柱推命」をベースに、人間を4つのグループ、12種類の動物に分類したものです。その原理に社会心理学、行動心理学などの解釈を加え、徹底的なモニタリングから得た情報を分析、統計学の手法で検証されました。
『羊と鋼の森』(宮下奈都/文藝春秋) やさしい眼差しで人の営みを見つめ、心の機微を丁寧な筆致であぶり出す作家・宮下奈都さん。彼女の作品は多くの書店員に愛されており、サイン会を開けば、遠方からわざわざ足を運ぶ人も少なくないという。そんな宮下さんの代表作ともいえるのが、2015年に発売された『羊と鋼の森』(文藝春秋)だ。 本作は、紀伊國屋書店による〈キノベス! 2016〉第1位、『王様のブランチ』によるブランチブックアワード2015大賞、第154回直木三十五賞の候補作にも選出され、2016年には第13回本屋大賞の大賞を受賞した。見事、作家・宮下奈都の代名詞となったのだ。 発売から3年が経ってもその人気は衰えず、今年に入ってからは、人気若手俳優の山崎賢人主演で実写映画化もされた。日本最大級の書評サイト「読書メーター」には、いまだに読者からの熱いレビューが寄せられており、その勢いは留まることを知ら
トップレビュー10年後の日本の医療はどうなる? 「スマートコンタクトレンズ」に「治療アプリ」テクノロジーがもたらす最新医療 『医療4.0 第4次産業革命時代の医療~未来を描く30人の医師による2030年への展望~』(加藤浩晃/日経BP社) 近年、IoTやAIなどが各産業に導入され技術革新が進んでいるが、医療も例外ではない。だが、最先端の医療にかかる機会はそうなく、機械が人を診ることができるのかという疑問や、機械にケアされるのは嫌だという心理もあり、医療関係者でもなければ医療の未来は想像しにくいだろう。 しかし、医師の過重労働などが問題になる中、テクノロジーによる医療改革は必要であり、また、急速に進めるべきである。今から約10年後の2030年、医療はどうなっているのか。そのヒントとなるのが本書『医療4.0 第4次産業革命時代の医療~未来を描く30人の医師による2030年への展望~』(加藤浩晃
「肉離れしてでも、骨が折れてでも、何でもいいからとにかく間に合ってくれ」。そう願ってスライディングをした昌子源選手の左足はわずかに届かず、ベルギーのシュートがゴールに突き刺さる。日本のW杯ベスト8の夢を打ち砕いた、ベルギーの高速カウンターで、「届かなかった50センチ」は“日本と世界との差”だと言われた。 世界の第一線で活躍するプロサッカー選手たちは、そんな小さな差を埋めるため、日々の練習と試合に全力で臨み、自分の限界に挑み続けている。今回のW杯で主力として活躍した日本代表DF・吉田麻也選手もそのひとりだ。 わずかの差。あと少しの差。一歩とか、半歩の距離を詰められるように、自分のレベルを上げるしかない。その差をどこまで詰めることができるか。結局は、そこに尽きる。 これは彼の自叙伝『吉田麻也 レジリエンス――負けない力』(吉田麻也/ハーパーコリンズ・ジャパン)にある言葉だ。本書を読むと、吉田麻
『VRは脳をどう変えるか? 仮想現実の心理学』(ジェレミー・ベイレンソン/文藝春秋) 最近バーチャルリアリティ(VR)を体験できる場所が増えているが、私はまだ試したことはない。そもそも仮想現実に興味がない。非現実を味わうなら映画や本の方がストーリーもしっかりしているし、仮想現実で何が起ころうとも実際の現実が楽しくなければ意味がないと思うからだ。 だが、その考えは間違っているかもしれない。VRの没入感は今までのどんなメディアとも違っていて、VR経験は、たんなるメディア経験ではなく実際の経験だと理解したほうがいい場合が多い、と述べるのは本書『VRは脳をどう変えるか? 仮想現実の心理学』(ジェレミー・ベイレンソン/文藝春秋)の著者ジェレミー氏だ。 ジェレミー氏はスタンフォード大学教授で、心理学、コミュニケーション学からのアプローチでVRを長年研究してきた、VR研究の第一人者だ。 VR体験が実際の
トップレビュー中田英寿の開運エピソード「お腹が空いたときにしか食事は食べない!」——これからの時代の“開運”条件って!? 『運の技術 AI時代を生きる僕たちに必要なたった1つの武器』(角田陽一郎/あさ出版) この夏の甲子園は第100回記念の大会であり、かつての高校球児による“レジェンド始球式”や、現役球児が繰り広げた数々のドラマチックな熱戦で、連日の話題となった。野球少年なら誰もが憧れる甲子園出場。夢を叶えるにはどれだけの努力や実力がいることか。さらに選ばれる、続けるとなると様々な“運”もきっと存在するのであろう。野球に限らず、これからの時代に誰もが運を開くためには一体何が必要なのか。 『運の技術 AI時代を生きる僕たちに必要なたった1つの武器』(角田陽一郎/あさ出版)によれば、「“開運”の仕組みは論理的に説明できる」とのこと。著者は元TBSテレビプロデューサーで“さんまのSUPERからく
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