早川書房が「ハヤカワSF・ミステリebookセレクション」をスタートさせるなど、海外SFやハードボイルドの名作を電子書籍で読める環境がようやく整ってきました。 今回はその中から「古典(クラシック)」と呼びうるSF作品10点を取り上げます。発表年代の違いはあれ、どれも次の世代へ読み継がれるべき作品という評価が定着しているものばかりです。 「電子書籍」というSF的メディアで、SFの傑作を読む。夏の盛りにこんな未来体験してみませんか? Spaceship Artwork by John E. Lester カルト的人気の未来小説 現代SFの旗手の一人としてカルト的人気を誇るフィリップ・K・ディックの1968年の作品。最終戦争で荒廃した地球を舞台に、火星から逃亡したアンドロイドと、彼らを殺害しようとする賞金稼ぎの追跡劇を描く。印象的なタイトルは、主人公が自宅に人工の羊を飼っているという設定か
バナナの世界史 歴史を変えた果物の数奇な運命 (ヒストリカル・スタディーズ) 著者:ダン・コッペル 出版社:太田出版 ジャンル:技術・工学・農学 バナナの世界史 歴史を変えた果物の数奇な運命 [著]ダン・コッペル バナナは、あのあまりにもあからさまなカタチにもかかわらず、かわいそうに、一度もセックスをしたことがありません。なぜなら、バナナはタネなしだからです。 バナナの原種は、硬くごろごろしたタネがたくさん入ったとても食べにくい果物でした。ところが自然のいたずらで、あるとき、タネがないのに果実だけが太る突然変異種が出現しました。 とはいえ、タネができない植物をいったいどうやって増やすことができるのか。バナナは地下茎を伸ばすので、これを株分けすると簡単に大規模栽培ができるのです。 なかでもグロスミッチェルは優れた品種でした。大きくて皮が厚く、舌触りはなめらか、味は濃厚でフルーティー。これに目
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