猛暑の夏である。連日ほぼ災害級の暑さが続き、各地で熱中症によるとみられる死者が相次いでいる。暑さだけではない。秋田や山形で豪雨による被害があった。この猛暑の中、自宅が被害にあったり、復興作業に当たったりされている方々の苦労を思うと、本当に胸が痛む。8月には台風5号が東北地方を横断した。当該地域の不安はいかばかりだっただろう。それから、発生から7カ月以上が過ぎた能登半島地震。初盆を迎えたというのに、復興が順調に進んでいるという声は聞こえてこない。8月8日には宮崎県沖で最大震度6弱の地震が発生し、けが人が出た。まさに災害列島。国民は苦しみと不安の渦中にある。 そう思うと、今の政治は「棄民政治」と呼ぶにふさわしい。岸田文雄首相は宮崎県沖の地震後、予定していた外遊をキャンセルしたものの、現在の政治が国民に寄り添っているとは到底言えないだろう。