確率・統計の基礎¶ 本節では機械学習で用いる確率論、統計学の概念や用語を解説します。 世の中には「ランダム」に起こる出来事、もしくは背景のメカニズムがわからないため「ランダム」として扱わざるを得ない出来事が存在します。そのようなランダムな出来事を理論的に扱うには、出来事そのものや、ある出来事と別の出来事の関連を数学的に記述できなければなりません。確率論ではランダムな出来事のことを事象 (event)と呼びます(厳密な定義は本資料では省略します)。 本節では、まず事象を記述する道具として確率分布を導入し、それに関連する概念(周辺確率、条件付き確率、確率変数の独立)を解説します。さらにこれらの概念を用いてベイズの定理を説明します。ベイズの定理により、ある出来事が観測された時に、その原因となる出来事が起こった確率の計算ができるようになります。 次に、確率分布の中から観測データに適合した最適な確率