山梨、静岡両県でつくる富士山世界文化遺産協議会の作業部会が15日、オンラインで開かれた。「富士山の入山料義務化」などが議事として取り上げられ、骨子案が承認された。 入山料は現在、「保全協力金」として5合目から先に登る人から千円を徴収しているが、任意のため支払わない人もいる。富士山利用者負担専門委員会は昨年2月、不公平感の解消をめざし、入山料を義務化する方向で合意していた。 骨子案には、富士山の普遍的価値を継承するため、一定のエリアに入る際、事前予約などを課す「条件付き入域制度」を盛り込んだ。来訪者は、手数料と法定外目的税としての入山料を併せて納付する。今後は制度導入に向けた課題を両県の事務局などで議論検討していくという。 周辺での開発事業による影響を事前評価する「遺産影響評価」マニュアルの骨子案も承認された。今月開催予定の協議会で承認されれば、4月から運用する。(和田翔太) ","naka