2019年11月、千葉市美術館にて行われた、アーティストグループ「目【mé】」の大規模個展「非常にはっきりとわからない」。本展を美術家、美術批評家の黒瀬陽平がレビュー。 空間を大規模に変容させる作品を手がけてきた現代アートチーム「目[mé]」は、荒神明香(アーティスト)、南川憲二(ディレクター)、増井宏文(インストーラー)を中心メンバーに、不確かな現実世界を人々の実感に引き寄せようとする作品を展開してきた。そんな「目【mé】」の美術館での初の大規模個展「目 非常にはっきりとわからない」が2019年11月、千葉市美術館で行われた。どこからともなく「ネタバレ禁止」の触れ込みが立ち上がり、SNSを中心に大きな話題を呼んだ本展を、美術家、美術批評家の黒瀬陽平がレビューする。 展示風景 Photo by Max Pinckers 「謎解き」と分断 展示会場は、たくさんの来場者でにぎわっていた。 観客