ケニアで8日に投票された大統領選で、選挙管理委員会は97%の投票所の集計が終わった時点で、現職のケニヤッタ大統領が野党連合候補のオディンガ元首相を約10ポイント上回っていると発表した。これに対し、オディンガ氏陣営は「大規模な不正が行われた」と選挙結果の受け入れを拒否する姿勢を示し、自らの勝利を主張し始めている。各地で混乱や支持者間の衝突が始まり、死者も出始めている。 ケニアでは、大統領が出身民族を優遇する傾向が強い。ケニヤッタ氏は最大民族キクユ出身で、オディンガ氏は3番目に多いルオ民族の出身。前々回2007年の選挙では選挙結果の発表後、暴動が起きて1100人以上が死亡した。今回も民族間で衝突が起こる可能性が指摘されている。(ヨハネスブルク=三浦英之)