「もり・かけ」に「イラク日報」など、出るわ出るわの公文書疑惑で政権危機が取りざたされる中、安倍晋三首相の盾として厳しい追及の矢面に立たされているのが官僚たちだ。いずれも財務省、経済産業省といった霞が関の主要官庁の最高幹部というスーパーエリートで、政権を守るため、歴史上有名な「弁慶の立ち往生」のように、自ら"槍ぶすま"になる覚悟で、野党やメディアの前に立ちふさがっているようにもみえる。ただ、官僚として上り詰めた階段の頂点で突然足を踏みはずし、地位と収入が保証された「天下り先」も棒に振りかねないだけに、その表情には悲哀と絶望もにじむ。 今回の一連の公文書疑惑には、与野党対立だけでなく、自民党総裁選などいわゆる永田町の権力闘争が絡んでいることも否定できない。「政と官の歪んだ関係」を象徴するような、1強政権に対する官僚側の「忖度」の果てに、担当官僚が国会喚問という"お白洲"に引きずり出されるという
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