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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (165)

  • 「何か来るにゃ...」 大阪地震の瞬間の猫動画に海外が注目 アメリカでは19世紀から軍で研究も

    <20匹余りのたちが突然飛び跳ね、同じタイミングで怯えるように周囲を見回す――動物の予知能力は物か> 動物の予知能力――。 地震をはじめとする自然災害、そして時には人の死期をまるで分かっていたかのように振る舞う動物たちは度々報告されてきた。 ここのところ、6月18日朝に発生したマグニチュード6.1の「大阪北部地震」の際に、和歌山県にある営業前のカフェの様子を捉えた映像が海外メディアに取り上げられている。「たちは地震を予知していた」と英ザ・サン紙やデイリーメールが報じた。 初期微動が来る前にが飛び跳ねた Newsic-YouTube 動画から分かるのは、ゆっくりとくつろいでいた20匹余りのたちが突然飛び跳ね、同じタイミングで怯えるように周囲を見回す様子。揺れ始める約10秒前のことだ。それから部屋が揺れ始めると、あたりは轟音で満ちた。 この動画に対しSNSでコメントが寄せられている

    「何か来るにゃ...」 大阪地震の瞬間の猫動画に海外が注目 アメリカでは19世紀から軍で研究も
    doycuesalgoza
    doycuesalgoza 2018/07/14
    タイミングは緊急地震速報くらいかな。
  • 村上春樹の小説を僕が嫌いな理由

    <奇妙な展開だらけの村上作品の世界的ヒットは特徴ある商品が上手に売られている感じ――文芸評論家でもない一読者としての私的作家論> 話のできる、未来を見通すカエル、謎の羊、消滅する象。時間移動、パラレルワールドの扉、消える語り手......。 これを読んで「もっと聞かせて!」と思った人は、きっと村上春樹の小説のファンだろう。逆に、わずかでも現実に起こりそうなことを書いた小説が好きな人なら、僕と同じく、あんなバカバカしくて不合理な話を、この分だと結末もまともではないなと思いながら何百ページも読む気にはならないはずだ。 村上が世界的な現象であることは確かだ。彼のは大ヒットし、数十の言語に翻訳されている。 村上は、僕がロンドンのバスやニューヨークの地下鉄の中でその作品を読む人を目撃したことのある唯一の日人作家だ。大江健三郎や谷崎潤一郎を読んでいる人など一度だって見たことはないが、村上を読む人

    村上春樹の小説を僕が嫌いな理由
    doycuesalgoza
    doycuesalgoza 2018/07/11
    ライトなハルキ読者ならば、このエッセイも、ブコメの反応も両方たのしめる。どっちもわかるわ!で済む地下鉄一駅分なかんじ。
  • 「何も決めない」米朝首脳会談を生んだトランプ外交

    <史上初の米朝首脳会談は成功だった。非核化の詳細など揉めそうなことにはすべて蓋をして、トランプの手柄ありきの外交ショーだったからだ> 大方の予想通り、ミラクルはなかった。6月12日、シンガポールで開催された米朝首脳会談の成果としてトランプ大統領と金正恩委員長が交わした合意文書は、具体的な内容に乏しいものとなった。これを生んだ一因は、自分でエスカレートさせた緊張に自分自身が首を絞められたトランプ外交にある。 「何も決めない」合意内容 米朝の合意文書は、トランプ大統領がいうように「包括的」ではあるが、そのいずれもが具体性に乏しい一般論にとどまっている。 合意文書では、まず前文で「トランプ大統領は北朝鮮に体制の保証を提供し、金正恩委員長は朝鮮半島の完全な非核化への確固とした揺るぎない自らのコミットメントを再確認した」とある。アメリカにとって最優先の「非核化」と、北朝鮮が譲れない「体制の保証」の双

    「何も決めない」米朝首脳会談を生んだトランプ外交
  • 石けんや歯磨き粉に含まれるトリクロサンの危険性──がん細胞の成長促進も

    米国では2016年に石けんへの使用を禁止 日常的に使用される家庭用消費財に含まれる抗菌性・抗真菌性の物質「トリクロサン」が、腸の炎症を引き起こすとの研究結果がこのほど発表された。米月刊誌ポピュラー・サイエンス電子版は、トリクロサンへの接触で大腸がんにかかるリスクが高まることを示唆していると伝えている。 ポピュラー・サイエンスによると調査を行ったのは、マサチューセッツ大学アマースト校の品科学者らのグループ。調査結果は米科学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン電子版(5月30日付)に発表された。 トリクロサンについては、米国では2016年9月、トリクロサン等19成分の殺菌剤について石けんへの使用が禁止された。これを受けて日の厚生労働省も同年9月30日、米国が禁止を決定した19成分を使用しないようメーカーに働きかける方針を発表している。 しかしそれでも、トリクロサンが使用されている

    石けんや歯磨き粉に含まれるトリクロサンの危険性──がん細胞の成長促進も
  • 京都は40年前に路面電車を廃止した、大きな過ちだった

    <1895年に日初の市電が京都市に誕生し、その後、日最大の路面電車網となったが、今はもうない。世界各地で市街中心部への車の乗り入れを禁止しようという動きがあるが、京都の市電を復活させる手立てはないのか> 京都市を訪れる観光客は年間5700万人近くに上るが、その中で、この街がかつて日最大の路面電車網を誇りにしていたことを知っている人はごくわずかだろう。 京都は美しい街であり、日文化の中心だ。今年は明治維新から150年目を記念するさまざまな祝賀イベントが行われている。その一方で、祝賀気分は薄れるものの、京都の歴史におけるもう1つの出来事がある。「市電」の名で親しまれた路面電車網が全面廃止されてから、今年で40年目を迎えるのだ。 最近は世界各地で、市街中心部への車の乗り入れを禁止しようとする取り組みが目立つ。さらに、シドニーをはじめ、かつては広範囲の路面電車網を誇りにしていた多くの都市が

    京都は40年前に路面電車を廃止した、大きな過ちだった
  • 米朝会談キャンセルで、得をしたのは中国を味方に付けた北朝鮮

    <再び2017年当時の瀬戸際外交に逆戻り――違うのは北朝鮮中国との関係を強化したことだけ> ドナルド・トランプ米大統領が5月24日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談をキャンセルした。 米CNNなどテレビニュースは一斉にこのニュースを伝え、ちょうど議会公聴会に出席したマイク・ポンペオ国務長官の発言を中継で報じた。ポンペオはCIA(米中央情報局)長官時代から2度、金正恩に会うなど、重要な役割を担っていた。 公聴会の冒頭、ポンペオは、マスコミですでに報じられていたトランプ大統領から金正恩への書簡を読み上げた。 その中でトランプは会談をキャンセルする理由を、北朝鮮の「激しい怒りと、あらわな敵意」と挙げている。具体的には、トランプは24日に北朝鮮外務省の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官が発表した「米国は会談の部屋で私たちと向き合うか、もしくは、核と核のぶつかり合いで向き合う

    米朝会談キャンセルで、得をしたのは中国を味方に付けた北朝鮮
  • 元CIA諜報員が明かす、ロシアに取り込まれたトランプと日本の命運

    ロシアの諜報活動を知り尽くした元CIA諜報員が分析するロシアの浸透力とトランプを取り巻く疑惑の質、そして日への影響とは> 2016年11月、ほとんどのメディアの予想を覆す形でアメリカ大統領に当選して以来、ドナルド・トランプアメリカの内政と外交をこれ以上ないほど揺さぶって来た。公約だったTPP(環太平洋経済連携協定)やイラン核合意からの離脱をあっさり実行する一方、長く膠着状態していた北朝鮮の核・ミサイル問題では、金正恩・朝鮮労働党委員長を歴史的米朝首脳会談の場に引っ張り出そうとしている。 一方、日ではほとんど忘れられているが、アメリカ国内ではロシア側による大統領選への工作活動や、トランプの側近や家族のロシア側との不適切な接触に関する疑惑「ロシア・ゲート」がまだくすぶっている。今年11月には連邦議会の中間選挙が行われるが、上下院とも過半数を制している共和党がよもや過半数を失うことにな

    元CIA諜報員が明かす、ロシアに取り込まれたトランプと日本の命運
  • アメフト悪質タックル事件を、アメリカから考えると

    アメリカでも一線を越えた悪質なラフプレーをすれば選手は将来を絶たれる(画像はコラム内容とは直接関連していません) Winslow Townson-USA TODAY Sports/REUTERS <アメリカのNFLでもラフプレーは問題視されているが、今回のように露骨にやることはあり得ない> 問題の日大選手のタックルについては、何度もビデオで確認したのですが、アメリカでプロや大学、高校の試合を見てきた自分としては、全く見たことのないプレーだと感じました。悪質といえばもちろん悪質なのですが、行為として危険だという意味の悪質性に加えて、あんな風に露骨にやるというのが非常に不思議です。 あくまで推測ですが、ラフプレーを命じられてやったというだけでなく、「確かに自分は堂々とやった」というアピールをしなくてはならない、タックルを行った選手はそのような圧力を受けていた可能性が感じられます。とにかく、あの

    アメフト悪質タックル事件を、アメリカから考えると
  • 嘘をばらまき続けたポンペオは、国務長官にふさわしくない

    ポンペオは共和党右派の武闘派として民主党にかみつき続けてきた Aaron P. Bernstein-REUTERS <オバマの国籍問題から駐リビア領事館襲撃事件ロシア疑惑に至るまで、多くの事実をねじ曲げてきたポンペオ> この記事が読者に届く頃には、米上院会議でマイク・ポンペオの国務長官就任を認めるかどうかの採決が終わっているだろう(編注:4月26日に承認)。難航しつつも最終的には承認されるとの見方が現時点では強いようだが、採決はかなりの僅差になる可能性が高い。 明るい性格で、最近は謙虚な姿勢も見せるようになったが、ポンペオは政界で敵の多い男だ。下院議員を6年間務めた後、昨年のトランプ政権発足後はCIA長官を務めている。その間、共和党右派の武闘派として、民主党を攻撃するために陰謀論と真っ赤な嘘をばらまいてきた。 陸軍士官学校を首席で卒業したポンペオは、陸軍士官として5年間勤務。その後、ハ

    嘘をばらまき続けたポンペオは、国務長官にふさわしくない
  • 非自由主義を宣言したハンガリーのオルバンが議会選挙で圧勝した理由

    移民を悪者にし、戦争で国土を失った屈辱と排外主義をあおって支持を集めるオルバン首相 Bernadett Szabo-REUTERS [ロンドン発]ハンガリーの首都ブダペストで4月14日夜、スマートフォン(多機能携帯電話)の光をかざす約10万人が「オルバン・ビクトル首相(54)率いる与党フィデス・ハンガリー市民連合が議会選挙に圧勝したのは不公平な選挙制度が原因」「私たちが多数派だ」と抗議する大規模デモを行った。欧州連合(EU)旗とハンガリーの国旗が打ち振られた。 4月8日投開票の議会(1院制)選挙では欧州連合(EU)への懐疑と反移民を唱えるフィデス・ハンガリー市民連合が49%の得票率で、議会定数199の3分の2に当たる133議席を占めた。オルバン首相は通算4期目。ロマ排斥を訴える極右政党ヨッビクと合わせると議席占有率はなんと80%近くに達する。ロシア大統領選でウラジーミル・プーチン大統領が7

    非自由主義を宣言したハンガリーのオルバンが議会選挙で圧勝した理由
  • 怖くて痛い虫歯治療に代わる、新たな治療法が開発される

    <誰もが嫌いな虫歯治療。米ワシントン大学の研究で、不快な音も痛みもなく虫歯を治療できる新たな手法が見つかった> 従来、虫歯の治療といえば、歯科ドリルで患部を削るというのが一般的だった。ドリルが発する"キーン"という音に不安や恐怖を感じたり、時には痛みも伴うことから、患者が虫歯の治療をためらっているうちに、悪化させてしまうケースも少なくない。しかし、このほど、不快な音も痛みもなく虫歯を治療できる新たな手法が見つかった。 エナメル質を再石灰化させる実験 米ワシントン大学の研究プロジェクトは、歯の表面を覆うエナメル質の形成に不可欠なタンパク質の一種「アメロゲニン」に着目し、エナメル質を再生させることで、虫歯でできた歯の空洞を治療するという手法を開発。米国化学会(ACS)の科学雑誌「バイオマテリアルズ・サイエンス・アンド・エンジニアリング」で発表した。 歯のエナメル質は、「エナメル芽細胞」と呼ばれ

    怖くて痛い虫歯治療に代わる、新たな治療法が開発される
  • ユーチューブ銃撃事件の犯人の奇妙な素顔 「ビーガン、ボディビルダー、動物の権利活動家」 

    <死亡した犯人のSNSは削除が進んでいるが、HPは閲覧可能。そして早速、ツイッターにはフェイクニュースと人種叩きに出る共和党議員が出現> 米カリフォルニア州サンブルーノにある動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」の社で3日午後1時頃(現地時間)に発生した銃撃事件で、犯人とみられるサンディエゴ在住のナシーム・ナジャフィ・アグダム(39)の素性が徐々に明らかになってきた。 ニューヨーク・タイムズによると、銃撃を受けた従業員3人が負傷し、男性(36)が重体、女性(32)が重傷、もう1人の女性は傷を負いながらも容態は安定しているという。オフィスには約1100人が勤務している。 人間関係のもつれかと思いきや 事件発生直後、警察はテロとの関連性を否定し、複数のメディアは犯行の動機を人間関係のもつれと見ていた。CBSは犯人の狙いは、元交際相手だったと報じていた。 しかし、アグダムが動画再生で

    ユーチューブ銃撃事件の犯人の奇妙な素顔 「ビーガン、ボディビルダー、動物の権利活動家」 
  • 習近平の長期独裁政権が中国内外を脅かす

    昨年10月25日の中国共産党大会で、習近平は自分の後継者指名を行わなかった Tyrone Siu- REUTERS <国家主席の任期制限を撤廃することにより、習近平はいつまでも権力の座に居座り続けられることになる。中国はますます怖い国になるのだろうか> どんな国の指導者も、その最も重要な仕事のひとつは「辞任すること」。これは国を率いるのと同じくらい重要な仕事だ。ジョージ・ワシントンからネルソン・マンデラに至るまでの偉大な解放者たちは、在職中の業績と同じぐらい、引き際のよさでも尊敬されるべきだ。 一般に、指導者は必要に迫られない限り権力を手放さない。アフリカでは平和な権力の移譲はきわめて珍しく、ある大富豪は毎年、自発的に辞任する指導者に豪華賞品を授与する制度を設置。それでも長年、受賞者は出ていない。 世界では、権力を手放すよりも国が崩壊するのを見る方がましだというシリアのバシャル・アサド大統

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  • 【まんが】トランプ・ファミリー全解説──父フレッドから孫娘アラベラまで

    マイケル・ウォルフの暴露『炎と怒り』(邦訳・早川書房)によれば、ドナルド・トランプが米大統領選に出馬した目的は、当選することではなく、保守系テレビ局を立ち上げる足掛かりにすることだった。人だけでなく、家族や陣営の誰もが、よもや当選するまいと思っていた。 そんなトランプ大統領が果たして1年持つのか? そう疑問視されてきたが、先頃、就任1年が過ぎた。では、残り3年の任期を全うできるのか? それは分からない。 今年は中間選挙があり、北朝鮮問題から対中関係、TPP(環太平洋経済連携協定)まで、課題は山積。ロシアゲートやセクハラ疑惑、メディアとの対決、国内外で物議を醸す公約と、数々の「火ダネ」もまだ消えていない。 とはいえ、トランプは予測不可能だと切り捨てるわけにはいかない。この型破り大統領の言動は、同盟国である日にも大きな影響を与えるからだ。 ニューズウィーク日版ではこのたび、トランプの就

    【まんが】トランプ・ファミリー全解説──父フレッドから孫娘アラベラまで
  • 習近平長期政権に向けた改憲の狙いは?――中国政府高官を単独取材

    2月25日、中共中央委員会は憲法にある国家主席の任期に関する制限を撤廃する提案を全人代に提出することを決定した。習近平が長期政権を目指す狙いはどこにあるのかを中国政府高官に聞いた。 新華社が改憲内容を発表 中国政府の通信社「新華社」および中国共産党の機関紙「人民日報」は、それぞれ2月25日の電子版で「中国共産党中央委員会の憲法の部分的改正に関する建議」(以下、建議)を発表した。 昨年10月の第19回党大会で中国共産党の党規約冒頭に「習近平新時代の中国の特色ある社会主義国家」を明記することが決まったが、中華人民共和国憲法の冒頭にも、同様の習近平思想を盛り込む改正案は早くから検討されていた。 しかしそういった機械的なことではなく、建議では最も肝心な憲法第七十九条にある「中華人民共和国国家主席、副主席は全国人民代表大会の毎期の任期と同じく、連続して二期を越えることは出来ない」という文言を削除する

    習近平長期政権に向けた改憲の狙いは?――中国政府高官を単独取材
  • 北朝鮮「スリーパー・セル」を恐れる必要はない

    <ターゲット国の社会に溶け込む工作員は、殺人や妨害活動を目的としているのではない> 北朝鮮はおそらく、日の社会にスリーパー(潜伏スパイ)を送り込んでいる。また、イギリスのタブロイド紙デイリー・メールが薄っぺらな記事で指摘したように、北朝鮮は暗号化されたメッセージをスパイたちに送っているようだ。 だが、スリーパーがテロリスト化するだろうか。 日の国際政治学者・三浦瑠麗が、もし北朝鮮との戦争が始まり、最高指導者の金正恩が「殺されたのが分かったら、一切外部との連絡を絶って、都市で動き始めるスリーパー・セルというテロリスト分子がいる。ソウルでも、東京でも。もちろん大阪でも」と、テレビでコメントしたという。 冒頭で述べたように、日北朝鮮のスリーパーがいること、そして北朝鮮が(日だけでなく)各国にいるスパイに向けて暗号メッセージを送っていることはおそらく事実だろう。だが、日にいる北朝鮮のス

    北朝鮮「スリーパー・セル」を恐れる必要はない
  • 第2次朝鮮戦争後の東アジアで何が起こる?

    <金正恩体制が崩壊して人口7500万人の統一朝鮮が誕生すれば、アジアのパワーバランスは大きく変わる> ドナルド・トランプ米大統領の就任から1年がたった。 多くのアジア専門家は、大統領の度重なる強硬な発言にもかかわらずトランプ政権のアジア政策が従来の流れを継承する方向で落ち着きつつあることに、胸をなで下ろしている。 北朝鮮の最高指導者・金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、核・ミサイル実験を繰り返していることさえ、ある意味で「これまでどおり」だ。そのたびに、トランプは好戦的なツイートを連発してきたが、今のところは口先だけで済んでいる。 トランプ政権は、日韓国など同盟国を安心させる措置も取ってきた。米軍駐留費の負担拡大要求も、いつの間にか聞かれなくなった。おかげでアメリカとアジア諸国の関係には一定の安定がもたらされた。 一方、北朝鮮の核危機は、予想外の効用をもたらした。日中国

    第2次朝鮮戦争後の東アジアで何が起こる?
  • イラン王政懐古の掛け声は衛星波に乗って広がる

    イラン革命によって国を追われるパーレビ国王夫(79年1月16日) PUBLIC DOMAIN/WIKIMEDIA COMMONS <革命から39年、王政時代に憧れる若者たち。その裏に亡命者の思惑と巧妙なメディア戦略が> 「革命を起こしたのは間違いだ!」「レザ・パーレビ!」 パーレビ王朝を打倒した1979年のイラン革命から今年1月で39年。昨年12月28日に発生しイラン各地に飛び火した反政府デモで、参加者の一部からは故モハマド・レザ・パーレビ元国王の長男の名前を叫ぶ声が上がった。 レザ・パーレビ元皇太子は57歳の今も亡命先のアメリカで暮らしており、今さら王座に返り咲くとは思えない。一方、イランのデモ参加者の大部分は20代以下――つまり自分が知らない王朝の復活を要求しているわけだ。彼らの真剣さを疑うわけではないが、政治的見解については説明が必要だろう。なぜいま若者たちはパーレビ王朝復活を求め

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  • 単刀直入さと英語とはったり、河野外交は官邸主導を変えるか

    <日的誠実さが売りだった岸田前外相と対照的な新路線――自民党総裁選前の「ライバル」躍進に安倍首相の胸中は> この5年の日外交で、安倍晋三首相と岸田文雄外相のコンビはよくやってくれた。小泉政権後の混乱の時代に疎遠になった世界との関係を、回復できたからだ。 しかし安倍・岸田外交の間、重要な隣国の中国韓国との関係はしっくりいかなかった。世界は中国マネーに目がくらみ、中国に盾突く日をうるさがる。 また、安倍首相は外遊に日の企業代表を大勢連れて回るなど、外交を国内での点数稼ぎに使う面が強かったので、日で大きく報じられても世界で広く関心を引くことはなかった。 こうして、日が世界でどんどん見えなくなる傾向には歯止めがかからなかった。 昨年8月に安倍首相と河野太郎外相のコンビが登場し、日外交に新味をもたらしている。岸田前外相は日的な誠実さで、多数の相手と信頼関係を築いたが、河野外相は留学

    単刀直入さと英語とはったり、河野外交は官邸主導を変えるか
  • アルコールとがんの関係が明らかに DNAを損傷、二度と戻らない状態に

    <英ケンブリッジ大学の研究チームが、アルコールの摂取がDNAを損傷して、がんのリスクを高めると発表した> アルコールがDNAを損傷 1年で最もお酒を飲む機会が多くなると思われる年末年始のこの時期、お酒を愛する人たちにとって気になるニュースが報じられた。アルコールが、DNAを損傷してがんのリスクを高めるというのだ。英ケンブリッジ大学のケタン・パテル教授率いるチームが、英MRC分子生物学研究所で行なった研究について、科学誌「ネイチャー」に発表した。 これまでも、アルコールの摂取ががんのリスクを高めることは指摘されてきた。アルコールを摂取すると、分解する過程でアセトアルデヒドが生成される。このアセトアルデヒドがDNAを損傷することは、培養細胞を使った研究で確認されていたのだ。しかしそのメカニズムははっきり分かっていなかった。今回初めて、パテル教授のチームがマウスを使い、生きている臓器の反応を確認

    アルコールとがんの関係が明らかに DNAを損傷、二度と戻らない状態に