うつ病、自殺未遂、貧困、生活保護、周囲からの偏見のまなざし……。幾重にも重なる絶望的な状況を生き延びた体験をまとめた『この地獄を生きるのだ』で注目される小林エリコさん。彼女のサバイバルの過程を支えたものはなんだったのか? 命綱となった言葉、ひととの出会い、日々の気づきやまなびを振り返る体験的エッセイ。精神を病んだのは、貧困生活になったのは、みんなわたしの責任なの?──おなじ困難にいま直面している無数のひとたちに送りたい、「あなたはなにも悪くない」「自分で自分を責めないで」というメッセージ。 私は現在、週5日で事務のパートをしている。勤めて数年経つが正社員の話は出てこない。 事務局長から「小林さんは仕事ができるんだから、うちの職場より、もっと条件がいいところに就職した方がいい。障害者手帳を持っているんだし、障害者雇用枠で仕事を探してみたらどうか」と何度か言われた。 障害者雇用とは企業や自治体
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