「仕事の効率が上がった」「仕事に対するモチベーションが高まった」――。こうした満足の声を利用者が上げてこそ、経営に情報システムが役立つ。これまでの要件定義は機能重視になりがちだった。主な業務のシステム化が一巡し、複数のシステムを操作しなければ仕事が進まなくなった今、要件定義といった上流工程から使い勝手を考慮する必要性が高まっている。 「システム開発プロジェクトで利用者の使い勝手を最優先したのは今回が初めて。手応えを感じており、今後も同様の取り組みを続けたい」。住友信託銀行 システム推進部兼リテール企画推進部の名古屋誠調査役は、第2フェーズを迎えている「営業店統合フロントシステム i-Ships」の刷新プロジェクトにおいて、使い勝手を考慮した要件定義が功を奏したことに満足な様子を隠さない。 i-Shipsは、同行の窓口業務に欠かせない基幹システムの一つ。4000人の窓口担当者が、店頭を訪れた
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