中野~西船橋間を、東京都心を突っ切るように走る東京メトロ東西線は、なぜ有数の混雑路線になったのでしょうか。路線の持つ性格は、開通直後とその後とで様変わりし、また現在も混雑緩和に向けた取り組みは継続中です。 当初は東陽町までで計画された地下鉄5号線こと東西線 東京都の中野駅から千葉県の西船橋駅までを結ぶ東京メトロ東西線は、日本の地下鉄路線の中で最も利用者が多い路線であり、また最も混雑が激しい路線です。現在は新型コロナウイルスの影響で利用が減少していますが、コロナ禍以前の輸送人員は1日平均146.7万人(2018年度)で、朝ラッシュ時間帯ピーク1時間の平均混雑率は199%(2018年度)にも達していました。 東西線は東京の地下鉄路線では珍しい、沿線在住者が多い路線です。東京メトロの他路線と接続していない単独駅の1日平均乗降客数(2018年度)を見ると、東陽町駅が約12.5万人、葛西駅が約10.