京都・左京で「私設図書館」50年、「一種のロマン」と表現する経営者の思いとは 2023年6月10日 11:00
2020年、Dialogue for Peopleの公式サイトに、安田の執筆した記事『もうひとつの「遺書」、外国人登録原票』を掲載したところ、それに関連してTwitter上で差別コメントが投稿されました。そうした書き込みのうち、発信者情報開示請求の裁判により2件の発信者を特定... 尊厳を芯からえぐる「差別」の言葉 2020年12月、Dialogue for People公式サイトに、父のルーツをたどった記事、『もうひとつの「遺書」、外国人登録原票』を掲載しました。父は、私が中学2年生の時に亡くなっています。その後、家族の戸籍を手にし、父が在日コリアンだったことを初めて知りました。 「なぜ、父は自身の出自を語らなかったのか?」 ――その疑問の答えを探そうと、古い書類をかき集め、父の家族にゆかりのある場所を巡り、在日コリアンの歴史をたどってきました。それは根深い差別構造を前に、ルーツについて
作者: 望月 昭秀,小久保拓也,山田 康弘,佐々木 由香,山科 哲,白鳥兄弟,松井 実,金子 昭彦,吉田 泰幸,菅 豊 出版社: 文学通信 発売日: 2023/4/28 今やあまりお目にかかれない書籍が出た。本書は、2021年4月に出版された竹倉史人『土偶を読む』(晶文社)への反論本である。それも、明確な事実と論拠に基づいて真っ向からメッタ斬りにする、恐ろしく肝の据わった一冊だ。 まず、当時の『土偶を読む』現象をおさらいしよう。同書は刊行直後からNHKを中心とする各メディアで注目を集め、SNSでも紹介記事や書評が大きくバズり、脚光を浴びた。人類学者が独自の見識から打ち立てた「土偶の正体は縄文人の食用植物」説をイコノロジー(図像解釈学)で次々に解き明かしていくその内容は劇的かつ鮮やかで、養老孟司氏を始めとする著名人らの好評も後押しし、半年で六刷のベストセラーとなる。 極めつきは第43回サント
約680ページにも及ぶ「市川房枝の国会全発言集」を手に、国会議員の言論の重みについて語った女性史研究家の江刺昭子さん=横浜市で2023年6月6日午後5時17分、西本紗保美撮影 大学教授らが自民党の杉田水脈(みお)衆院議員に中傷されたとして損害賠償を求めた訴訟は、大阪高裁で5月30日に原告側が一部勝訴した。SNS(ネット交流サービス)などで数々の差別的な発言や中傷を繰り返してきた杉田氏。 女性の道を切り開いた人物の評伝を数多く手がけている女性史研究家の江刺昭子さん(81)は「女性である当事者が、女性をおとしめている」と指摘する。【聞き手・西本紗保美】 女性史研究家・江刺昭子さん ――訴訟では、杉田氏の「研究費の不正使用」「反日研究」などの発言が争点となり、科学研究費の経理に関するツイートのみが不適切と指摘され、名誉毀損(きそん)にあたると認定されました。今回の訴訟にとどまらず、杉田氏の一連の
日本の難民認定率はきわめて低い。出入国在留管理庁の難民審査参与員は、認定率の低さが国際的に非難されるなかで2005年に創設された。 入管の難民認定に意見を述べる役割がある。 難民審査参与員は難民の手助けになっているのか。 難民審査参与員を12年から10年間にわたり務めた明治学院大学の阿部浩己教授に聞いた。【聞き手・須藤孝】 ◇ ◇ ◇ 次第に影響を受けた ――参与員を10年務めたあと、みずから辞任されました。 阿部氏 国連の人権保障システムや、難民条約の解釈適用、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の活動などを調査・研究してきました。 入管の一員ではなく独立した立場で審査に当たってきたつもりです。 言葉にはしにくいのですが、次第に入管の制度的な圧力や文化のようなものを感じるようになり、少しずつ自分自身の立ち位置が変わっているのではないかと思うようになりました。 ――いつのまにか入管行政の
人気の「なぶんけん応援ガチャ」=奈良県明日香村奥山の奈良文化財研究所飛鳥資料館で2023年6月14日午前11時21分、皆木成実撮影 奈良文化財研究所飛鳥資料館(奈良県明日香村奥山)が館内に設置したカプセルトイ自動販売機「なぶんけん応援ガチャ」が人気を呼んでいる。1回200円で展示品をモチーフにしたオリジナルピンバッジ1個が出てくる仕組みで、収益は文化財保護に役立てられる。【皆木成実】 飛鳥資料館職員の手作り モチーフにした展示品は、飛鳥寺跡の「舎利容器」「馬鈴」▽飛鳥池工房遺跡の「富本銭」▽牽牛子塚(けんごしづか)古墳の「ガラス玉」「七宝飾金具」▽石神遺跡「須弥山(しゅみせん)石」――といった明日香村で出土したものと、桜井市の山田寺跡から出土した「十二尊連坐磚仏(じゅうにそんれんざせんぶつ)」の計8点。 飛鳥資料館で展示作業や来場者への説明に携わる補佐員、辻本あらたさん(46)らが発案した
【バンコク=藤川大樹】ミャンマーで拘束が続く民主化指導者アウンサンスーチー氏の78歳の誕生日を前に、次男で英国在住のキム・エアリスさんが17日、独立系メディアを通じてビデオメッセージを公表した。スーチー氏や全ての政治犯を釈放し、民主的に選ばれた政府に権力を返すよう、国軍に求めている。 エアリスさんは国軍からスーチー氏との面会要請を拒否されており、居場所や収容状況も知らされていないという。「英外務省を通じて、あるいはロンドンのミャンマー大使館に直接問い合わせても何の返答もない」と明かした。
「新喜劇って松竹にもあるんやな」。大阪・道頓堀の劇場に掛かった看板を見た家族連れが、そう言って通り過ぎて行くのを見た。 テレビ放映がなくなって久しい松竹新喜劇。知名度の低下は正直否めない。 ただ、吉本新喜劇の「かいーの」「ごめんくさい」といったギャグは知っていても、演目を知る人はほとんどいない。一方、松竹新喜劇は「人生双六(すごろく)」「親バカ子バカ」「桂春団治」「大阪ぎらい物語」など演劇史的に残る演目を持つ。 昭和から生きる関西人は、そうした芝居で看板役者・藤山寛美らが見せた泣き笑いに心動かされてきた。もっとも平成世代になると、そうした演目をも知らない人が増えているが。 5月、松竹新喜劇が代替わりした。寛美亡き後、1990年代から代表を担った三代目渋谷天外(68)=京都産業大出=が代表を勇退し、寛美の孫・藤山扇治郎(せんじろう)(36)=京都市出身=ら若手5人を軸とする新体制になった。大
余白について。 演劇のおもしろいところの結構大きい部分は余白にあると思っている。 演劇そのものが社会の余白とも言えると思っている。 余白がある社会は楽しい。 袋とじ企画 『藪の中』稽古場レポート 人間の記憶の中というのは余白だらけだ。まだら。その余白にどういう絵を描くか、だったりどういう音楽を流すか、だったりどういう文章を書くか、だったり。 ひとは無意識のうちにそういうことを楽しんで生きているのだと思うのだが、その手描きに汚された余白と余白が藪の中で出会う。そんな瞬間を見たと思った。 稽古場では役者と役者が一定距離を保ちながらぐるぐると動き回っていた。互いの余白と余白を犯さない程度に、だけど少し重なる程度に動く。シンプルな動きから生まれた余白の中でセリフが描かれていく。それぞれが持つ記憶についての言葉。死んだひとについての証言が描かれ、泳いでいく。 ぐるぐる。考えてみるとこれって結構残酷な
問題は、その進路先である。京都大学、同志社大学、立命館大学といった主要大学の卒業生のうち、京都の企業、自治体などに就職する学生はほんの一握りにとどまっているのだ。 立命館大学が公開している2022年春卒業生の本社所在地別就職者数を見ると、5063人中、京都府内はわずか395人(7.8%)しかいない。東京都は2315人(46%)、大阪府909人(18%)。つまり、就職者の64%が東京、大阪の企業に集中しているのが現実だ。 これは同志社大学も同じである。2021年9月、2022年3月卒業・修了生5057人の就職先で、京都府は403人(8.0%)。もっとも多い東京都は2507人(49.6%)で、次が大阪府の971人(19.2%)。ほぼ7割が東京、大阪の会社を選んでいるのだ。 京都市が打ち出した数々の対策 もちろん、人口減の現状を前に京都市だって手をこまねいているわけではない。4月の定例会見で門川
アメリカでいま、学校の図書館から本が次々と撤去されています。 去年1年間に“禁書”となった本は実に1835作品。 「アンネの日記」やノーベル文学賞作家の作品なども対象になりました。 来年の大統領選挙に向けても争点の1つとなっているこの問題。 背景にあるのは“文化戦争”と呼ばれる価値観の激しいぶつかり合いです。 アメリカでいったい何が起きているのでしょうか。 (ワシントン支局記者 辻浩平) 教育委員会が“文化戦争”の最前線に 「こんな気持ち悪い本を子どもが手にする理由など1つもない」 「子どもにポルノを読ませる気なのか」 テキサス州ケラー市教育委員会 2023年1月 それは教育委員会の会合で耳にするような言葉ではありませんでした。 ふだんはほとんど傍聴者がいないというテキサス州ケラー市の教育委員会の会合。 この日は多くの保護者が出席し「学校の図書館に子どもにふさわしくない内容の本が置いてある
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